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2020.2.5

2020ルーキー特集 第16回 セキ ユウティン

<Photo:Atsushi Tomura/Getty images>

 2020年シーズンが、もうすぐスタートする。特に今年、1月1日からJLPGA会員となった92期生は、期待に胸をふくらませていることだろう。記録の残るツアー制度施行後の1988年以降、もっとも厳しい戦いを勝ち抜いてきただけになおさらだ。19年11月の最終プロテスト合格者は21人。総受験者数は647人で、実に30.8倍の難関だった。

セキ ユウティン 1998年3月5日生まれ 福井県出身

 4年越しの労苦が実り、合格。「とてもうれしい。やっと合格できました。ツアー優勝をめざしてがんばりたい」と抱負を語る。

 目標はかつて世界ナンバーワンの座に君臨したフォン シャンシャン。「シャンシャンさんとは、毎年12月から2月まで、一緒に冬トレーニングに参加しています。どうすればトーナメントで能力を発揮することができるのか。ほかにも貴重なアドバイスをしてくださいます。息抜きに、カラオケに行くこともありますよ」。

 ちなみに、カラオケは趣味程度かと思いきや最高得点は96点と上級者レベル。「中国ツアーの前夜祭で歌ったことがあります。ゴルフをしていなかったら、歌手になりたかった」という。

 父、越東さんの仕事の関係で、福井県で生まれる。「5歳まで日本で育ちました。日本の雰囲気や食べ物が好き」という。その父に勧められ「7歳からゴルフを始めました。1年後には、ジュニアの大会に参加して3位に入りました。そのあとだんだんゴルフが好きになってプロになりたいと思った」と夢をふくらませた。

 その後、才能が徐々に開花する。2014年に韓国・仁川で開催されたアジア大会では、個人4位、団体3位。2016年には中国ツアーで賞金ランキング1位に輝くと、日本のプロテストにも挑戦。1打及ばず涙をのんだ。

 しかし、秋に行われたファイナルクォリファイングトーナメントで16位。2017年にツアーに出場したが、32試合中、17試合が予選落ち。賞金ランキングは78位という結果に終わる。

 そこで1年間ツアーで戦うための体力不足を痛感。必死の思いでトレーニングに取り組んだ。「トレーニングは1番大事です。2017年はツアーに出場した時、ドライバーの平均飛距離は220ヤード。2019年には、進歩して250ヤードになりました」。

 その甲斐あって、2019年11月の最終プロテストに合格。翌12月に行われたクォリファイングトーナメントファイナルステージでは9位に入り、第1回リランキングまでの出場権を得た。「このオフにはトレーニングを一生懸命やって、2020年には260ヤードを目指したい」という言葉には、今年に掛ける強い決意が込められている。

(メディア管理部・鈴木 孝之)

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