2015.12.4
23歳の沖せいらが、史上初の“完全トップ通過”
来年度のLPGAツアーへの出場権をかけた『2015年度LPGAツアー ファイナルクォリファイングトーナメント』の最終日が、千葉県野田市の紫カントリークラブ すみれコース(6,502ヤード/パー72)で行われた。トップ通過を果たしたのは23歳の沖せいら。2002年QT制度導入以来、史上初めてとなる4日間首位の座を守り抜く完全トップ通過で、来季のツアー出場権を獲得した。(天候:晴れ、気温:13.9℃、風速:2.3m/s)
史上初となる4日間首位を守り抜いてのトップ通過を果たした沖せいらは、「まだ落ち着かないです。ソワソワしています。全然実感が湧かないです」とホールアウト後も、ツアー出場権獲得が信じられない様子。それもそのはずだろう。今年TPD単年登録をしているものの、レギュラーツアーはおろか、ステップ・アップ・ツアーも出場経験がない、ツアーでは無名と言っていい存在。そんな23歳だったが、この4日間の戦いぶりは堂々としたものだった。「初日のビッグスコアが効きましたね」と、初日に自己ベストタイとなる67をマークして、単独首位発進を決めると、「貯金があったので焦らずプレー出来ました」と2日目以降も安定したプレーを続ける。特筆すべきは上がりホールの強さだろう。3日目も17番、18番で連続バーディーを決め、首位を堅守すると、この日も最終18番パー5で、45ヤードの3打目をピン奥1mにつけて、バーディーフィニッシュ。結局これが“単独”首位を決める一打となった。
今春に東北福祉大学を卒業してLPGAプロテストを受験したが、7月の最終プロテストで、最終日に84を叩き、ファイナルラウンド進出者の中では最下位となった。「まだ悔しさは持っています」とその倍返しする今回の結果となったが、「(LPGA会員の)ライセンスは持っていた方がいいというのも聞くので」と、来年のプロテスト受験も視野に入れているという。
この日は、1番パー4で、バンカーから20ヤードをチップインさせるバーディーからスタートしたように、今週の沖のプレーには“意外性”も見受けられる。松山英樹や石川遼と比較するのは、もちろん酷な話だが、“意外性”と“上がりホールの強さ”という彼らスーパースターが持つ特有の素質を感じるのもまた確かだ。「めずらしい名前をつけたかったみたいです」と両親から授かった「せいら」という名前を引っ提げて、2016年、ビッグサプライズを再び起こしてみせる。
斉藤 愛璃(3位:-4)
「ホッとしました。今年はシードが取れず悔しかったですが、毎年ツアーに出場して4年間、段々とレベルアップできていると思います。これで来年1年間出られますし、もうひとつ大きな自分になれたらいいですね。出場できることに感謝してプレーしたいです」。
森田 遥(4位:-3)
「今日は悪くなかったし、終わってホッとしています。緊張はありませんでした。1年間QTをやって来た感じで、その集大成でした。いつか米ツアーに行くことを目標にしていますが、来年は日本ツアー最優先で考えています。アマチュアの時に上位で戦えた経験がある分、チャレンジ精神でいければ、シード権や優勝が見えてくると思います」。
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