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2015.12.17

ティーチャー・オブ・ザ・イヤー 栗西鈴香の人材育成

<写真:Getty Images>

 授賞式での栗西鈴香は誇らしげに口を開いた。「夢や目標を忘れず、やり遂げること。初心を忘れずにこれからも精進いたします」。2006年、福島県が掲げた「世界を舞台に活躍できる人材育成」というテーマにLPGAが賛同し、栗西が派遣されたのは、福島県立富岡高校だった。順風満帆。着実に成果は上がって行く。しかし-。2011年3月、東日本大震災に見舞われる。その日、栗西はコースで生徒を指導中だった。「パッティンググリーンにいました。でも、大変だったのは翌日です。避難命令が出た。ただ、何が起こっているかがわからない。『もっと先へ行ってください』という指示ばかりがあって、とにかく不安だったことを覚えている」という。

 高校が再開したのは、5月。福島北高校を間借りした形だった。「全国に避難していた生徒が、ゴルフ部の練習が始まると聞いて、反対だったご両親を説得して戻ってきてくれた。それがうれしい」としみじみと語っている。福島へ行くことをすすめたのは、当時のLPGA副会長・清元登子。「"生徒を教え、育てることは素晴らしい経験になる。ぜひ、やってほしい"と背中を押してくださった。まさにその通りでした。育っていく姿を見ていくことは、何物にも替えがたい喜びであり、私の宝物です」と笑顔をみせた。すでに、2人のプロを育てているが、「もっと多くの人材を育てたい」と意欲的だ。

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