2016.6.12
姜秀衍が逃げ切りV 揺るがない信念、勝利への執念
<Photo:Masterpress/Getty Images>
2016年LPGAツアー第14戦『サントリーレディスオープンゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)最終日が6月12日、兵庫県神戸市の六甲国際ゴルフ倶楽部(6,511ヤード/パー72)で行われ、姜秀衍が通算11アンダーで逃げ切りV。日本ツアー2勝目をあげた。1打差の通算10アンダー、2位タイはイボミ、吉田弓美子、青木瀬令奈の3人。(天候:曇り 気温:27.1℃ 風速:1.9m/s)
18番、優勝がかかった2.5メートルのパーパット。姜秀衍は落ち着き払った様子で、きっちりとこれを沈めた。「スライスライン。ワンカップ分、右にストロークしました。自信がありましたよ」。淡々と2勝目を振り返っている。そして、「私はプレッシャーには負けません。でも、なかなかバーディーがこない。そんな時でも、集中力は途切れることがなかった」という。なるほど、きょうは我慢の1日。スタートホールからピンチを迎えた。1番で、3メートル、4番では4メートルのパーセーブ。しぶとい。このあたりが40歳を迎えたベテランの持ち味だ。「最終日、オーバーパーで優勝したことはなかった。どんな勝ち方でもいい。とにかく優勝したかったから」。そう語ると、大粒の涙が流れ出した。
追突事故で負った首痛を克服してのV。通算17勝の内訳は、韓国11勝、米1勝、アジア3勝、日本2勝だ。「優勝は何度してもいい。すごくうれしいから。だけど、日本で優勝した2回は、涙が止まらなかった。どうしてでしょう。他の国では泣いたことなんかない」。姜の優勝で、背筋がピンと伸びたのはイボミだ。「スーヨンさんが教えてくれました。反省します」。大いに刺激を受けた。何しろ、母国のレジェンドだ。姜も「パクセリが引退するし、私の下の世代といえば、うーん、1982年生まれかな。韓国、アメリカでプレーする選手では私が最年長。シードがある限り、現役を続ける」と改めて宣言した。
それを受けて、イが猛省した…。という形に。「最近、成績が上がっている時に引退しようとか、そんなことを考える。甘いですね、私は…。そんなマイナスの気持ちでいるから優勝できない。連戦や暑さで、疲れたなどこのところ弱音を吐いていたけど、考えを改める。トレーニングをもっと行って、体力をつけます」と引き締まった表情に変わっている。姜のガッツポーズは、今年の優勝シーンで誰よりも力強く映った。なぜなら、苦しかったら、私の背中を見なさい、というメッセージが込められていたのだから。
関連ニュース & トピックス
- 2019.6.10
- 13日開幕 宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント
- 2018.10.21
- 次戦へ-ひとこと
- 2018.10.18
- 明日へ-ひとこと 最新情報
- 2018.6.10
- 成田美寿々、シックスセンスもさえた今季初V
- 2018.6.10
- Day 4 原田香里のプラスワン テック