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2016.12.20

イボミが5冠達成 2016年は苦悩、笑顔、そして驚愕

 『LPGAアワード2016』が12月20日(火)、都内で行われた。注目のLPGAメルセデス最優秀選手賞に輝いたのは、イボミ。賞金ランキング第1位、平均ストローク第1位に加え、今年から新設されたLPGA資生堂ビューティー・オブ・ザ・イヤー、メディア賞「ベストショット」部門も獲得し、5冠に輝いた。また新人賞には、ささきしょうこ。敢闘賞はアマチュア初の公式戦優勝を飾った、畑岡奈紗が受賞し、メディア賞「ベストコメント」部門は、福嶋浩子が選出された。

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 ステージ上で、今季最高の笑顔を披露したイボミ。左手で5冠を表すポーズをつくると、シーズンの疲れなど全くない様子だ。「うれしい。本当にうれしいです」と口を開き、「皆さんのおかげです。途中、体がしんどくて母などに、何度も休みたい。ゴルフのことを考えたくない、と弱音を吐きましたけど、とてもいい勉強になった。きっと、忘れられない一年になるでしょう」と振り返った。

 今年は、リオデジャネイロ五輪出場、公式戦制覇、賞金女王、年間平均ストローク69台と具体的な目標を掲げていた。しかし、それらをクリアするためには、想像以上の苦難や困難と直面。たとえば、8月から自身最長の8連戦を経験するなど、体力、気力の限界へも挑んだ。「精いっぱい、自分にムチを入れても、体力が落ちていて、メンタルも下降しているのがわかった。来年はスケジュールをうまく調整していきたい。チームで相談します」。

 今季4勝目をあげた後、約3ヶ月間、勝利から見放されていた。とはいうものの、スランプ状態で日本のファンの温かさを再認識。「いいプレーができない。歯がゆくて仕方がなかった。ファンはコースへ、私のいいプレーを見に来てくれるはず。期待されていることが、手に取るようにわかった。申し訳ない。そればかりでした」。心の中の葛藤をこの日、初めて打ち明けた。

 ところが、「皆さんに『いいプレーができなくて、ごめんなさい』。そう言うと、『ボミさんの笑顔を見に来た。ありがとう』と、逆に励まされて…。だから、皆さんへ成績が良くない時でも、精いっぱいの笑顔をお見せしようと心に刻みました」。改めて、感謝の気持ちを表している。

 この日、イボミが目を丸めたのは2つのサプライズ。今年新設された『LPGA資生堂ビューティー・オブ・ザ・イヤー』は極秘裏に選考が進められ、事前発表されていたわけではない。ステージで受賞が発表されると、飛び上がらんばかりに喜んだ。「資生堂さんが私を選んでくださるなんて、少しも思っていなかったからです。3年前から資生堂さんの化粧品を使っている。好成績が残せたのは、そのおかげです」と、"強く、美しい"最初のゴルファーとなった。

 ちなみに、この賞とメルセデス最優秀選手賞には、副賞として計800万円が贈られている。さらに、副賞車両の『メルセデス・ベンツ E200アバンギャルド・スポーツ』まで。「今日は、ゴルフをまったくしていない。だけど、800万円とメルセデス・ベンツをいただいてしまいました。シーズン中、しんどいなんて漏らしてしまったことを反省します」と、うれしそうに語っている。

 苦しんだからこそ、のご褒美だけに喜びも倍増。いや、3倍増かもしれない。そうはいっても、今年は新たなプレースタイルを確立したシーズンともいえそうだ。「今年はショットがシーズンを通して、あまりいいとはいえません。でも、リカバリー率が良くなった。ボギーを打たないゴルフができた。来年の大きな目標は立てていません。今、ひとつだけいえるのは、年間平均ストローク69台へ再チャレンジしたい。3年連続の賞金女王などは、最後の最後の結果ですからね」。笑うゴルファーには、2016年も福が来た!

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