2017.5.19
どん底から這い上がってきた永田あおいが首位に浮上
2017年LPGAステップ・アップ・ツアー第6戦『ツインフィールズレディーストーナメント』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)の大会2日目が、石川県小松市のゴルフクラブ ツインフィールズ(6,460ヤード/パー72)で行われた。7位タイからスタートした永田あおいが、69をマークし、通算3アンダーで単独首位に浮上した。1打差の通算2アンダー2位に鈴木麻綾、さらに1打差で福山恵梨と佐藤靖子の2名が続いている。(天候:晴れ 気温:24.6℃ 風速:3.0m/s)
「ほぼ完ぺきでした」。アンダーパーが4名と絞られ、難コースに苦しむ選手が多い中、この日スコアを3つ伸ばした永田あおい 。「フェアウェイが狭いので、ラフにいっちゃうのは仕方ない。ラフからでも、フライヤーとか計算しながらプレーしました。5番も右ラフから転がって、ピン近くまで寄りました」と5番で1.2mを沈め、バーディーを先行させると、8番でも50センチに寄せバーディー奪取。11番では4mのバーディーパットを沈め、この日3つ目のバーディーを奪った。「後半はグリーンを外すこともあったけど、15番、18番と距離のあるパットもしっかり打てた」。最後は5mの上りのフックラインを読み切り、パーセーブ。この日唯一となるノーボギーラウンドで、単独首位に浮上した。
ステップアップツアー通算3勝を挙げている永田だが、昨年は「ゴルフ人生で一番辛かった」とどん底に落とされた一年だったと話す。レギュラーツアーにほぼフル参戦し、序盤戦のアクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKIで3位タイと申し分ないスタートを切ったが、この序盤戦での上位フィニッシュが永田を苦しめたという。「レギュラーの難しさをあの試合の後に知りました。周りを見過ぎたというか、上手い選手がたくさんいるし、途中から意識し過ぎて自分のリズムで練習出来なくなりました。予選落ちが続き、シーズン後半になると自分で自分を追い込んでしまって、本当にゴルフが楽しめなくなった。気持ちの整理がつかないままQTに臨んで、3日目ぐらいに“私何してるんだろう…”って気付いたけど、遅過ぎましたね…。でもいい経験になりました。昨年を経験した分、今は心からゴルフが楽しめています。自分で調子いいって言えるぐらいですから(笑)」。
一年間苦しみ抜いた当人にしか分からない心の葛藤を自ら打ち破り、今回の難コースも楽しんでラウンド出来るようになった永田。「過去に優勝したコースは、城陽カントリー倶楽部やリージャスクレストゴルフクラブと難しいゴルフ場ばかりなんですけど、私、難しいコース好きなんですよね。コースマネジメントに頭使うのが好きで、やりがいもあります。何よりコースがキレイですもん。パットのラインも見えるし、プレーしていて気持ちいい。でも、疲れますけどね(笑)」。昨年の疲れとはまったく違う、充実感に満ち溢れている永田が、過去の3勝とは違う意味のある4勝目に王手をかけた。
大会2日目 コメント集
鈴木 麻綾 (2位:-2)
「4番のダブルボギーで撃沈したと思ったけど、1個ずつ取り返そうとスグに切り替えたら、5番でチップインして、11番でもチップインしました。後半は11パットだったし、今日は頑張れたかな。明日は、塩谷(育代)さんに言われたことを忘れず、1個でも2個でもアンダーで回りたい。今度こそは優勝したいですね」
佐藤 靖子 (3位タイ:-1)
「パターに助けられたかな。出だしはバーディーチャンスに付いていたけど、7番、11番とバンカーからトップして…。明日は、自分のゴルフが出来るようにしたい。緊張すると身体が止まりだすので、緊張した中でもスイングがいかに出来るか。次につながるよう逃げずに頑張ります」
福山 恵梨 (3位タイ:-1)
「昨日も今日もボギー先行で、それを取り戻すみたいになっているので、伸ばした感じはないです。すごい難しいコースなので、ガツガツ伸ばそうって感じじゃなくて、コツコツ積み重ねていく感じですね。明日は、とりあえず上に追いついて、優勝争いをしたい。バーディーを先行させて“自分の日”にしたいです」
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