2017.5.22
LPGA50周年
2017年はLPGA創立50周年。親しまれているマークが装いを変え、記念ロゴとして1年間の限定で、登場しています。ところが、シルエットのゴルファーはそのまま。長い歴史を見続けてきた証人だからでしょうか。「エネルギッシュというより、あたたかさを感じる。シンプルでとてもいい」。会員はもとより、ゴルフファンから、たくさんの支持を受けています。
ロゴマークはシンプルが一番。ひとめで何を表現しているのか。見た人へ、ストレートに伝わるものが命といえるかもしれません。では、LPGAロゴは、なぜ、あたたかい。選手の喜怒哀楽のドラマが、ぎゅっと凝縮され詰め込まれているから-。
発足時の会員は26人でした。プロテストが開催されたのは、埼玉県・川越カントリークラブ。協会を牽引し、今日の隆盛を築いたフロントランナー、LPGA相談役・樋口久子が研さんを積んだことでも知られる。「5年間、お世話になりました」といい、こぼれ話を披露してくれた。「パー3のコースが4つあって、私はすべてでホールインワンをしたことがある。練習ラウンドでしたけどね」。
樋口は、キャリア通算11回のホールインワン歴がある。ただ、試合では3回だが、女子プロ第1号の達成者だ。1969年11月13日、TBS女子オープン(日本女子オープン)最終日、岡田美智子とデッドヒートを演じていた。12番130ヤード。
「アゲンストの風で、6Iか7Iの選択に少しだけ迷った。しかし、私は7Iを選んだ。ナイスショットで、ピンに向かってボールが飛んでいき、2バウンド、3バウンドかもしれないけど、そのままカップヘ吸い込まれていったシーンが忘れられない。これが試合で初めてのホールインワン。あの大会、結果は8打差で優勝したけど、ターニングポイントはあのホールです。だから、忘れられない。第1号というのは、本当に気持ちがいいものです」
ホールインワンは、奇跡の産物ともいわれるが、それを上回る至難の業といえば、アルバトロスだ。
女子プロ第1号は、1984年6月29日、北海道女子オープンの4番(405ヤード)で、増田節子。以来、11人が12回、達成している。直近は2015年NEC軽井沢72ゴルフトーナメント2日目の16番で、渡邉彩香がミラクルに震えた。「ゴルフ人生、初めての経験。あんなことって、あるのかなぁ。今でも信じられません。おかげで、LPGAアワードのメディア賞(ベストショット)部門をいただくこともできました」と話した。また、「もう2度とできないと思ったけど、今年は協会創立50周年。記念のシーズンだから、ハデなことをしてみたい」とも語っている。
LPGAがスタートした1967年は1試合が開催され、賞金額は0円だった。そして、1974年に賞金総額1億円を突破。2017年には史上最高額の37億円に。右肩上がりの伸びを示している。大きく変化を遂げたが、ロゴマークは不変だ。「ベストを尽くして」と激励するように、コンテスタントバッジに刻印されている。もちろん、選手の誇りだ。