2017.12.18
四冠の鈴木愛 強運を引き寄せた猛練習
<Photo:Masterpress/Getty Images>
LPGA創立50周年記念パーティーと、LPGAアワード2017が合体。12月18日、都内のホテルで開催された2大イベントには、全国から多くのゲスト、関係者が集結した。メモリアルイヤーの主役は、鈴木愛。メルセデス最優秀選手賞、賞金ランキング第1位、メディア賞「ベストショット」部門、特別賞の四冠を達成。また、新人賞に輝いた畑岡奈紗は、ベストコメント賞も獲得し、喜びを爆発させた。
四冠に輝いた鈴木愛は、50周年イヤーの主役を立派につとめあげた。「運が良かったシーズンだと思います。今日は皆さんに見ていただこうと、今まで着たことがないピンクの振袖を選んだ。幸せな一日。来シーズンの励みにします」と、しとやかにほほ笑んだ。勝負は時の運。確かに、強運が味方したことも確かだろう。
とはいえ、幸運を呼び込むだけの努力は、シーズンを通して行っていた。天候にかかわらず、試合中は最後に引きあげることが、ここ数年来、ルーティンとなっている。いつしか、「居残りの愛」と呼ばれるように―。
「めったにいただけない大きな賞を、今年はたくさん。とにかく、一生懸命にやってきてよかったなぁ、と思います。でも、欲を言えばキリがないけど、あと1勝をあげていれば…。そこは来シーズンの課題にします」と総括する。それはそうかもしれない。鈴木はビッグトーナメントに無類の強さを発揮した。年間2勝とはいうものの、狙った試合のパフォーマンスはすごい。
ベストショット賞へ選出された、アース・モンダミンカップ最終日、18番のウイニングパットは、強烈なインパクトで大会史上、語り継がれる伝説となりそう。「おそらく、生涯、忘れられない思い出になるでしょう。パッティングで、これだけの賞をいただけた。やっぱり、私の最大の武器は、パッティング… 自信をもっていえるようになりました」と話した。
こんな話もある。プロ2年目のシーズン。伊勢神宮で、パターを祈祷してもらったことがある。「パット・イズ・マネーといいますね。パターは大事なもの。幸い、社務所の方に理由を話したら、私をご存じでした。快く、お引き受けくださった。でも、パターを持ち込んだのは、おそらく私ぐらいでしょうね」と明かす。一方、ここ2年間はトレーナーのすすめで、江東区にある成田山深川不動尊へ足を運ぶようになった。
「祈祷を受けてから、お守りを授かり、お酒をひとくちいただきます。さぁ、やらなくては、という気分になってくる。去年が賞金ランキング5位で、今年が1位。私のパワースポットになりました」と話す。
ところが、頂を極めれば、そこをキープするため、さらなる精進が必要だ。「ショットの精度を上げる。ドライバーはとても安定してきた。オフは、100ヤード以内がテーマ。常にバーディーチャンスにつけられれば、いつかは年間平均ストローク69台が達成できるかもしれません。1ヤード、2ヤード刻みで、きっちりと打ち分けられるショットを目指します」と力を込めた。
ちなみに、2018年は「挑戦のシーズンにしたい」。女王を守るのではなく、「優勝にこだわります」のひとことは、実に力強かった。タイトルは人を育てる。年女のシーズンは、さて、どんな進化を披露するのだろうか。
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