2018.1.19
2018ルーキー特集 第9回 吉川 桃
<Photo:Masterpress/Getty Images>
2018ルーキー特集第9回は、吉川桃です。
自己分析を怠らない。だから、常に前向きである。「キャリアを積み重ねて行きながら、強くなりたい。きょうよりも明日が大切だから」という。出身は、栃木県宇都宮市。ところが、お父さんの仕事の関係で、同県の那珂川町に移り住んだ。同町の小砂地区は2013年『日本で最も美しい村』連合へ加盟した。美しい村から誕生した初の女子プロゴルファーである。
「プロテストに合格した時、練習場でお世話になっている皆さんなどが、涙を流して喜んでくださいました。それがうれしくて仕方がない」と前置きし、「時間とお金をかけてここまで育ててくれた両親へ、恩返しをすることもずっとずっと忘れずにいます」と語った。父・繁典さんは、サラリーマンからイチゴ農家へ転身。しかし、再び、転職をした。「イチゴがとてもデリケートだからです。毎日、手入れを欠かすことができません。妹と私がゴルフをしているから、遠征への付き添いがありますね。続けることは不可能でした」。
実は、ゴルフを始めたのは、3歳下の妹、くるみさんが先だったそう。「たまたま、テレビ中継を2人でみていたら、上田桃子さんが木の下から、ものすごいリカバリーショットを打ちました。ギャラリーからの大歓声にも驚き、妹が『ゴルフをやりたい』とすぐに始めて…。そのあと、しばらくして、私もはじめました」と控えめに話す。スポーツ歴は、ゴルフのみ。「はっきりいって、世間知らずだと思います。ずっとゴルフばかりをしてきたから…。団体行動などの経験も少ない。というわけで、休みは映画をたくさんみる。いろいろなことがわかります」と、プライベートでも見聞を広める姿勢は、さすがだ。
さて、18年。いったいどんなプロ2年目を迎えるのだろう。「同世代と比べ、アマチュアの時から実績があったわけではありません。LPGAツアーも去年、2試合を経験させていただき、ものすごく勉強になりました。自分がいいプレーをしても、相手の選手がそれを上回ってしまえば、それは仕方がないことです。だから、結果を考えるよりもできることを精一杯やりたい」。ぶれない、19歳である。
吉川 桃〈よしかわ もも〉1998年5月20日生まれ 栃木県出身
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