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2018.4.1

Day 4 松尾 恵のプラスワン テック

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ヤマハレディースオープン葛城 葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡県)最終日

 プロフェッショナルの戦いを堪能した4日間でした。優勝は最終日に、ただ1人の60台をマークしたアン ソンジュさん。強かったのは当然のこと。見ている私には、余裕あったようにも感じます。名うての難コース、葛城をどうしたら攻略できるのかを知っていた、と思うほどでした。

 感心したのは、パッティングのタッチ。「下りのパッティングが好き」と言葉にするだけあって、それはもう、お見事というしかなかった。ストロークが狂わない。パターを一定のスピード、リズム。決して、早打ちをしない。ソフトな精密機械とも表現したくなるほどです。外さない。外れない。ノーボギーがすごかった。

 また、すでに、今季は1勝をあげていることも、精神面で有利に働いたのではないでしょうか。元々、本人は、「メンタルが弱い」と時折、口にすることはあるものの、その言葉を鵜呑みにはできません。粘るスタイルが身上。きょうは、プレーオフで勝利をモノにした第2戦とは違って、表情にゆとりがあったと思います。

 勝負を振り返ると、やはり15番、バンカーからのチップインバーディーが、優勝を引き寄せたワンショットでした。約10ヤードを見事に決める。ピンチをチャンスに転じた好例でしょう。というわけで、1打差で迎えた18番、ピン奥からのパッティングも無理はせずにパーで締めた。2014年のチャンピオンは、勝ち方を知っていたようです。

 敗れたとはいえ、菊地絵理香さんの健闘も見逃せません。難しい、16番の第2打まで、どちらが勝っても不思議はない展開でした。ところが、よもやの3パットで流れはアンさんへ傾いた。返しのパッティングが強めに入ったのは、カップインさせなければならない、という気持ちが出でしまったのでしょうか。

 そうはいっても、特に第2日、第3日、随所に披露した巧みなアプローチは、ギャラリーの目線をくぎ付けにしていた。ボールがピンへ向かって入りそうな感じで寄ってくる。手前から攻める、という難コース攻略法のお手本のようでした。

(担当理事・松尾 恵)

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