2019.2.8
2019ルーキー特集 第6回 林 菜乃子
<Photo:Ken Ishii/Getty Images>
(※掲載は取材順)
恒例のルーキー特集をお届けいたします。シーズン開幕まで1カ月。2018年最終プロテスト合格選手は、初のオフをどう過ごしているのか。
林 菜乃子(ハヤシ ナノコ) 1997年5月17日 神奈川県出身
節分が過ぎれば、季節が変わる。春の訪れといえばイメージするのは、菜の花。5月生まれながら、こんな縁があった。「私がおなかにいた時、つわりがひどく母は部屋で横になっていた。その時、外を見ると庭のレンガの隙間から1本、菜の花が咲いていたそう。強い生命力を感じ、菜の花を名前にしたい。ただ、最後に子をつけることを決めていたので、菜乃子になりました」。
プロテストは2度目の受験で合格した。「もし、プロテストがダメ。QTも失敗したらどうしよう。だから、とても不安でした。でも、私には今まで支えてくださったたくさんの人がいる。感謝と責任の強く意識したら不安が吹き飛んだ。いつも笑顔を絶やさないことが、皆さんへの感謝の表れです」という。
芹澤信雄から指導を受けている。「神様」と表現した。2018年から正式にチーム芹澤へ迎えてもらったが、そこまでが大変−。「17年、TP登録をしてLPGAツアーの出場権を得た。ところが、序盤戦から全くダメ。予選通過ができません。コースのセッティングが難しく、練習など対処法がわからない。もう、五里霧中でした。そんな時、所属先(ユピテル)は芹澤プロのスポンサーであることに気がつきました。その縁で1度だけ、スイングを見てください、とお願いしたのです」と前置きした。
死中に活を求めた。とはいえ、事がトントン拍子に進むとは当然、思っていない。「世の中、それほど甘くはありません。だぶん、芹澤プロから、断られることは想定していました。その後も、10分だけで結構です。どこへでもうかがいます−何度も何度もお願いしたら、ちょっとだけならと許可をいただいた。大東建託・いい部屋ネットレディスで西山(ゆかり)プロの練習ラウンドへいらっしゃるということでしたので、その後、練習場でチェックをお願いしました」。さらに、「私、その試合の前まで、アンダーパーでプレーしたことはなかった。でも、第2日、70でプレーすることができたわけです。その日、芹澤プロが良かったなぁ、とご連絡をくださった。同時に、連絡先も教えていただいた」とうれしそうな表情を浮かべている。
だから、神様なのだ。ちなみに、今年はファイナルQT44位。LPGAツアーへ挑戦するが、「冷静に考え、自分の技量では賞金シードを簡単にとれる力はありません。だから、シーズンを通し、リランキングを戦い抜くことが目標です」。地にしっかりと足をつける。
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