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2019.2.13

2019ルーキー特集 第8回 高橋 彩華

<Photo:Ken Ishii/Getty Images> 

(※掲載は取材順)

 恒例のルーキー特集をお届けいたします。シーズン開幕まで1カ月を切りました。2018年最終プロテスト合格選手は、初のオフをどうすごしているのでしょうか。

高橋彩華(タカハシ・サヤカ) 1998年7月24日 新潟県出身

 捨てる神あれば、拾う神あり。この人の場合がまさにそうだ。高校3年時、日本アマチュアゴルフ選手権で畑岡奈紗を振り切り、優勝。アマチュア女子日本一に輝き、JGAアマチュアランキングで1位になった黄金世代の旗手である。

 とまぁ、申し分のない実績を誇りながら、プロテストは一発合格とはいかなかった。同期から1年遅れ。さらに、昨年のサードQTでは、「ものすごく緊張していた。でも、サードで落ちるわけがないと思っていたら、不調でファイナルへ進めない。次点でした」。ところが、キムヘリムの出場辞退で運命が好転する。繰り上げで出場が決定し、ファイナルQT28位に入り、今季の出場権を得た。

 「9割方、あきらめムードです。というわけで、気分転換に大阪で遊んでいた。ひょっとしたらの気持ちで、車へクラブなどは積んでいましたよ。でも、まさか欠場が出るとは思わなかった。あの時、強く感じたのは、一度死んだ身。もう怖いものはない。開き直ることができた」という。

 さらに、話を聞くと人生を左右するこんなことが…。高校進学前、「きょうが最後のラウンド」と友人たちとプレーした際、ホールインワンを達成した。「皆さんから、絶対にやめない方がいい、といわれ、私も高校の3年間、もう一度がんばっていこうと、強い気持ちがわいてきました。そこでゴルフ部がある開志国際高を選んだわけです」。要はもってる人−なのだ。

 ゴルフを始める以前は、5年間の空手経験がある。「型ではなく、対戦する空手でした。表現は悪いけど、殴り合いです」と笑う。一方で、陸上ではハードルと800メートルを選択し、小学校時代は県大会などに出場。「つらかったです。ただ、それだけ。自分で選んだにもかかわらず今、振り返っても、なぜ、800メートルだったのか…」とため息をつく。ただ、そうしたツラい経験が、幸運を呼び込む要因になったのかもしれない。

 一昨年の最終プロテストでは直前に、ささいなことからパッティングの不調に見舞われ落選。それが呼び水だったのか、昨年は「1Wまで大変なことになった」そう。ところが、「第1打がいまひとつだったから、補うためにアイアンショットの精度を磨いたら、PWから5I、すべてのクラブが得意になりました」とうれしそうに語る。まさに、拾う神があるということではないか。


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