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2019.2.21

2019ルーキー特集 第14回 イ ジヨン 

<Photo:Ken Ishii/Getty Images> 

 (※掲載は取材順)

 恒例のルーキー特集をお届けいたします。開幕まで1カ月を切り、各選手が総仕上げの時期。2018年最終プロテスト合格者の今をレポートしました。

イ ジヨン 1996年3月16日 韓国金海市出身

 韓国→日本→オーストラリア→ニュージーランド→米国ハワイ→韓国→日本。父子の二人三脚は、すべてプロゴルファーとして大成の道程である。「韓国で2014年、プロのライセンスをとりました。ただ、合格するとすぐに来日を。父の願いを聞き届けたからです。日本ツアーは、練習環境や試合など、とにかくよく整備されている。もし、娘がプロになったら、日本ツアーで活躍することということが、夢だったそうです。もっとも、最終的にジャッジしたのは、私。去年、最終プロテストで合格し、少しだけホッとしました」。

 父、ジェオさんは韓国でティーチングプロをしていたこともある。「最初、兄2人がゴルフをしていた。でも、兵役などがあり断念。その代わりといってはヘンだけど、13歳から私がクラブを握った。どうせ、ゴルフをするならひたすら上を目指すと決めました。ゴルフを経験しながら、人間性などいろいろなことを学んできましたよ。単なるゲームではない。人生そのものです。オーストラリア、ニュージーランド、ハワイなどで生活したのも、私がゴルフへ集中できるよい環境だったから」と力説した。

 とはいえ、自身について、「私は一気に開花するタイプではありません。成績は1年ごとに良くなっている。たとえ時間がかかっても、一生懸命にやっていけば必ずできると思う。日々前進しながら積み重ねていきます」とブレないスタイルが身上。それにしても、感心するのは流ちょうな日本語だ。「3歳から9歳まで、千葉で暮らした経験がある。日本語はできても、それは子どもの頃。来日してから勉強しました。今年から、漢字をマスターするため、また勉強です」と目が輝く。今オフのテーマは、「シーズンを戦い抜く、体力をつけること。それから精神力の鍛錬です。私は、自分へプレッシャーをかけてしまうことがある。いい意味の鈍感力が必要ですからね。父はコーチでも、あまり口出しをしない。自分で考え、実行することがこれからも、この先も変わらない私のスタイル」。

 3カ国語を操る語学力と、おとなのたたずまいは、知性の表れといえるだろう。我が道を行く。笑顔の裏で、静かな闘志を燃やす。


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