2019.2.26
2019ルーキー特集 第17回 原 英莉花
<Photo:Ken Ishii/Getty Images>
(※掲載は取材順)
恒例のルーキー特集をお届けいたします。シーズン開幕は目前。各選手が総仕上げの時期です。2018年最終プロテスト合格者の今をレポートしました。
原 英莉花(ハラ・エリカ) 1999年2月15日 神奈川県横浜市出身
おそらく自身が書き込んだアンケート。目標とするプロゴルファーの項で尾崎将司様−と、様をつけたのは、おそらく史上初だ。「私にとって、ジャンボさんは神様です。とにかく恐れ多い」と真顔で語った。「オフはジャンボさんのお宅で練習でした。テーマは、瞬発力をあげる。簡単ですけど、瞬発力はすべての体の反応を良くしなければならない。素振りから、いろいろなことを行った。1Wでもっと飛距離を。アイアンも1番手あげたい。具体的に数字で表すのではなく、去年までのフルショットを8割のパワーでできるようにすることが目標です」と一気に語った。
プロテストへ合格したシーズンで賞金シードを獲得。「それは、まぁうれしいけど…」。さらりと受け流す。というのは、自身の視界へ2020年東京オリンピックがあるからだ。「とても大事なことです。言葉にすることは簡単だけど今年、賞金女王になるぐらいの活躍をしなければ、オリンピックの代表へ選出されないでしょう。そのレベルに到達したい。飛躍のシーズンにします」という。
ゴルフを始めたのは10歳。お母さんの手ほどきをうけたことが、きっかけだ。一見、「スポーツ万能」のイメージがあるものの、「小さな時、あまり外で遊ばなかったせいか、スポーツは得意ではないです。テニスなどもやったけど、ラケットにボールが当たらない。でも、ゴルフだけは違った。最初の1発目から、うまくヒットして。ほめられたことが、はじめてだったし、すごくうれしかった」。まさに、ファーストインパクトだろう。
そして、ファンへ衝撃を与えたのは18年のステップ・アップツアー『日医工女子オープン』。最終日、バックナインの大逆転で、開幕戦に続いてステップ2戦2勝を飾った。「特に終盤、ゴルフをしてきて心から幸せだなぁ、と感じました。あの優勝は一生、忘れられない思い出です」と振り返っていた。
趣味は読書。「ルールブックも本ですから毎日、真剣に読んでいます。それから、小説ですね。ただ、本を読む時、手に取るまでにすごく時間がかかることがある。本を読みたいではなく、どうも読まなくてはいけない、となってしまう。趣味はあくまで自然体…」と自身へ言い聞かせるようにいい、「読書といえば、やはりジャンボさん。本から、新聞まで本当にたくさんお読みです。それどころか、自宅でくつろいでいる時も、まわりには本などの紙ものが、たくさん。見習わないといけません」。師とはかくも有難き存在なのだ。
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