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2020.1.22

2020ルーキー特集 第7回 山路晶

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 2020年シーズンが、もうすぐスタートする。特に今年、1月1日からJLPGA会員となった92期生は、期待に胸をふくらませていることだろう。記録の残るツアー制度施行後の1988年以降、もっとも厳しい戦いを勝ち抜いてきただけになおさらだ。19年11月の最終プロテスト合格者は21人。総受験者数は647人で、実に30.8倍の難関だった。

山路 晶(やまじ あきら) 1998年9月10日生まれ 宮城県仙台市出身

 4Iをキャディーバッグへ見つけた。女子ではとても珍しいセッティング。「ハイボールを打つことが、あまり好きではない。私、アイアンショットが好きです。ボールを低くおさえられるところがいい」と、ちょっと変わった理由に好奇心がくすぐられた。しかし、そのアイアンショット。恵まれた飛距離の裏付けがあるからだろう。

 2019年、TP単年登録でフルシーズンを戦った。ドライビングディスタンスが250.85ヤードで、6位の実績が目を引く。「小さいころから結構、飛ぶ方でした。皆さんから、なぜ飛距離が出るのか? と質問を受けるけど、私自身、あまり良くわからない。なんで飛ぶのでしょうか。だれか教えてください。逆に質問したいです」と正直に話した。

 平仮名で表記すると、やまじ・あきら。オヤッと感じる。「晶の1文字であき、あきこと読ませる名前は多いけど、あきらは珍しいといわれます。私が誕生した時、母が3つぐらい候補を考え、父が決めました。水晶の晶だから、きれいな人になって欲しい。もうひとつ、あきらだから男の子に負けないよう、しっかりした人に…。そんな願いが込められていると聞かされた」。ちなみに、山路姓も少ない。「両親が和歌山出身です。ご存じないでしょうけど、和歌山へ行くと、それほど珍しくはないと思います」と加えた。

 ゴルフを始めたのは8歳。「兄の影響です。最初は見ていただけでも、どうしても一緒にやりたい。言い出したのは、私です。最初から、プロになりたい。そんな気持ちでスタートした。当時は、(宮里)藍さんが活躍。あと、ミヤギテレビ杯をナマ観戦したこともゴルフへ夢中になった理由のひとつです」と振り返る。

 1998年生まれ。黄金世代の1人だ。プロテストは3度目で合格。「(同級生は)意識はしていません。よく、皆さんから聞かれます。でも、同世代の選手が活躍することは心からうれしい。みんなができるのだから、私だって、できるかもしれない。よしっ、がんばろうとなるでしょう」と常に前向きだ。

 2020年、QTランキング107位。ステップ・アップ・ツアーが中心となるが、「チャンスを生かして、優勝」と歯切れがいい。「ミヤギテレビ杯でいただいた、サイン帳は私の宝もの。大切にしています。藍さん、原江里菜さん、上田桃子さん、ヤニツェンさんなどたくさん。あの時、すごくうれしかった。私も、そういう存在になりたいです」。プロテスト合格時の誓いは、まず1勝からスタートする。4Iのテクニックも必見だ。

(メディア管理部・中山 亜子)

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