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2020.2.3

2020ルーキー特集 第14回 山下美夢有

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 2020年シーズンが、もうすぐスタートする。特に今年、1月1日からJLPGA会員となった92期生は、期待に胸をふくらませていることだろう。記録の残るツアー制度施行後の1988年以降、もっとも厳しい戦いを勝ち抜いてきただけになおさらだ。19年11月の最終プロテスト合格者は21人。総受験者数は647人で、実に30.8倍の難関だった。

山下 美夢有(やました みゆう) 2001年8月2日生まれ 大阪府出身

 JLPGAツアー開幕戦へ着々と態勢を整えている。とはいえ、1月末に大阪桐蔭高を卒業したばかり。春夏の高校野球では全国区の知名度を得ているものの、ゴルフ部では初の女子プロゴルファーとなった。「一学年上の先輩方の評判がすごい。私は追いつけるように必死です。だから、最終プロテストに合格しても、それほど実感は…。去年12月、新人セミナーを受講して、社会人としてのさまざまな心構えを勉強して少しずつ、やらなくてはいけない。そんな気持ちになった」そうだ。

 QTランキング13位の資格で、今季前半戦の出場資格を獲得。2019年は飛躍の1年にしている。全国高等学校ゴルフ選手権女子個人優勝、関西女子アマを制した。「高校2年の終わりぐらいだったと思います。いつもソコソコの成績はおさめても優勝できないのは、なぜ? 真剣に考えた。振り返ってみると、試合中はスコアばかりを気にしている。それ以前の、このショットはどう打ったらいいかなど、流れに任せるだけで真剣に考えたことがない。だから、1打差で負けるとか、そんなことが多かった。練習からすべてを変えると、気持ちまで変わったと思います」。

 制度が変更されて、1年早く最終プロテストを受験する資格が加わる。常に緊張感を持ち続けていたことも、進化の要素だった。5歳から、フィギュアスケート、ゴルフを習い、「最初から、とにかくクラブを握り、ボールを打つことが楽しい。小学校入学を機にゴルフ一本に絞った」と話す。

 一方で、自身のPR欄へ、「カラオケで95点」と記した。5点をプラスして100点と書いてしまってもよさそうだが、「100点は出ませんよ。95点が精いっぱい。家族でカラオケです。明るい家庭だと思う」とほほ笑んだ。さらに、話が進むと、意外な一面を吐露。「気分転換はドライブ。まだ運転免許はないけど、家族全員、車が大好きです」。今どきのティーンエージャーには珍しい。しかも、「スーパーカーが好き。イベントなどにも出かけます。助手席に乗せていただくと、夢のような時間。将来、賞金を稼いでスーパーカーを買いたい。あこがれです」と顔が輝いた。

 ちなみに今、ほしいものは、「身長です」。ユニークだ。プロフィールには、150センチとあった。「子どもの頃から牛乳が好き。たくさん飲みました。でも…」と言葉を飲み込んだ。


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