2020.3.11
JLPGAスペシャルレッスン 第1回 福嶋浩子のキホン①
JLPGAティーチングプロが楽しく、わかりやすい新たなスタイルをお届けいたします。第1回の講師は、福嶋浩子。207人のJLPGAティーチングプロ会員で、ただひとりのツアー優勝経験が光ります。
ゴルフは自分自身の感覚を伝えるのがすごく難しい。感覚をどう言葉で表現するかを、ティーチング資格を取ったことがきっかけで、基本から学ぶことができました。故障で4年間、ツアーから離れていた際、ティーチング資格を取得。ケガが癒えて復帰してから、不思議なぐらいに、苦しかったゴルフ感が一変しました。別の角度から、客観的にとらえられるようになった。しかも、念願のツアー優勝を手中にできたのです。
いったい、従来と何が違っていたのでしょう。それは、とてもシンプルで基本を知っていたか、知らないかだけでした。基本を学べたことは、ゴルフ人生の転機。不調になった時、いつでも帰るところがある。つまり基本へ戻るわけです。今回、特に私が宝物のように感じる、3つのポイントを皆さんにお伝えしましょう。
《ポイント1・リーディングエッジの向き》
全てのショットは、アプローチが基本です。30ヤード先のターゲットへ打てなければ、200ヤード先の狙った目標へは届かない。どんなショットも、リーディングエッジを目標へまっすぐ向けて構えることが大切です。リーディングエッジが向いた方向へ、必ずボールは飛ぶ。ボールの高さを出す目的で、不必要にフェースを開く人がいる。クラブフェースを開くことは、リーディングエッジは目標より右を向いてしまう。当然のように、ボールは右へ飛び出すだけです。
(写真)リーディングエッジの向き通りにボールは飛ぶ
《ポイント2・クラブを寝かす》
ボールの高さを出すためにはどうしたらいいか。クラブフェースを開かず、リーディングエッジを目標へ向けたまま、クラブを寝かす。
(写真)
①通常のセットアップ
②クラブを後ろへ寝かせ、どのぐらいボールの高さを出したいかをイメージする
③このグリップの位置では打てない。④の位置へ体を移動
④グリップの正面へ体を移動。手と体の位置関係は①と同じ
(写真)⑤~⑦スタンスのラインに沿ってクラブを振る
《ポイント3・手と体の位置関係》
クラブを寝かすこの方法は、とてもシンプル。スイング中、常に体の正面に手があることが大切です。手と体の位置関係はアイアンから、ドライバーまで全て同じ。ただし、アプローチは、体重移動や回転がいっさい必要ありません。小さなスイングで体重移動したら、その分だけ戻さなければいけない。ということで、アプローチはパターの延長という考え方もあります。
次回はボールを低く転がす、ランニングアプローチについてお話しいたします。
=つづく
ふくしま・ひろこ 1977年8月30日 神奈川県横浜市出身
姉・晃子に刺激を受けて13歳でゴルフをスタート。プロを目指し、サンディエゴ州立大学へ進学。肩の故障で一時、プロ入りを諦め、姉のマネージャー、キャディーを務める。一方で、JLPGAのティーチングプロライセンス取得に挑戦。7年かけてA級資格を取得。ツアープレーヤーとしてもデビューし、2016年サイバーエージェントレディスでJLPGAツアー初優勝を飾った。
協力:木更津グリーンヒルゴルフ練習場
(構成=ティーチング事業部:森谷 清)
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