2015.1.26
2015 ルーキー特集 第6回
昨年のプロテストに合格し、今シーズンから本格的にツアーに参戦する26名のルーキーたち。
連載第6回は、永峰咲希、野口彩未、平野ジェニファーの3名をクローズアップします。
永峰 咲希 ナガミネ サキ
1995年4月28日生まれ 宮崎県出身 プロフィール
プレッシャーがかかれば、かかるほど力を発揮する。ファイナルQTの最終日が、まさにそれだ。前半でスコアを3つ落とし、迎えた難ホールの11番。見事なチップインバーディーを決めた。この一打で大きく流れが変わり、今季のレギュラーツアー出場権をつかんでいる。
小学3年まで硬式テニスに夢中だったが、小学4年からクラブを握ったのは、自宅近くの練習場で、役員として勤務する祖父から手ほどきを受けたのが理由。「練習嫌いで、真剣になるまで1年も…。ボールが飛ぶようになって面白くなってきた」という。アマチュア時代は、ナショナルチームのメンバーに名を連ね、2012年の日本女子オープンではローアマに輝いた。プロテスト合格後も、『LPGA新人戦 加賀電子カップ』で2位に入るなど、ショットメーカーとしてスポットを浴びた。「7番アイアンからPWまでは自信がある。でも、アプローチが苦手。グリーンを外した時が難しいのがプロの試合です」と気を引き締めている。
野口 彩未 ノグチ アヤミ
1995年11月4日生まれ 熊本県出身 プロフィール
2015年のテーマ設定をこんなふうに話す。「ちゃんとしたプロゴルファーになりたい。まだまだ、全体がダメ。私はプロになっただけですから」。というのは、深いわけがあった。昨年のプロテスト。直前になって、「突然、調子が悪くなった。ゴルフがわからない感じでした」と振り返った。それでもプロテストを一発合格。その苦しい経験を一生の糧にしようと、しっかりと心へ刻んだ。
自身でも「スポーツ万能」と胸を張るように、幼少時はあらゆるジャンルで素質を発揮する。特に新体操は「選手になって活躍したい、と心から願っていた」という。一方で、母が趣味にしていたゴルフも小学4年から始めた。「好きとか嫌いより、クラブがボールになかなか当たらない。ムキになってやるように…」。プロを志したのは、中学3年の時。「同世代の活躍を目の当たりにし、自分も負けられないと思った」だ。「まだ自分に甘い部分がある。まずは自分に勝ちたいです」。
平野 ジェニファー ヒラノ ジェニファー
1990年5月7日生まれ 米国サンフランシスコ出身 プロフィール
生涯に一度の『LPGA新人戦 加賀電子カップ』を優勝。そのプレーはクールでステディーだ。ゴルフを始めたのは、9歳。先に始めた姉、クリスティナの背を追いかける。「ただ、負けたくなかった。それだけ。姉は永遠のライバル」と笑いながら話す。ジュニア時代には全米女子アマなど、数々の大会へ出場し、マイアミ大学卒業後、転機が訪れた。日本女子オープンを観戦し、「プロになるなら、ぜひ日本でプレーしたい。アメリカに比べ、移動距離が少ないのも魅力」と、2011年8月に来日。昨シーズン、TPD単年登録を行い、6月のステップ・アップ・ツアー『ルートインカップ 上田丸子グランヴィリオレディース』で初優勝を飾った。
一方、日本で活躍することは、自身のルーツを探す旅だとも―。母の叔母は桂マサ子。男性社会の典型だったプロのビリヤード界へ、女性進出の礎となった伝説のプレーヤーだ。東京生まれで、アメリカで大活躍し、殿堂入りを果たしている。
次回は 1月30日(金) 掲載予定です
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