2020.8.6
渋野日向子-渡欧直前、究極を語る
渋野日向子が2カ月にわたる海外遠征。渡英前の6日、リモート会見を行い5大メジャープラス東京オリンピック制覇-という、人生の目標を熱く語った。
スマイリングシンデレラ伝説から1年。現在の心境を率直に話す。「私だけにチャンスがある、全英女子連覇を目指す気持ちは変わりがない。ただ、手応えはあっても、今まで経験したことがないリンクス。自信は本当にありません」と前置きし、決断までの苦悩の日々を、「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯は、地元の岡山で行われる。挑戦したかった。残念です。でも、今の私はアメリカで戦いたい。自分にうそをつきたくなかった。ひとりで悩んで、悩んでアメリカで頑張ることに決めました」。
2試合の欧州遠征後、帰国はせず、米国で開催されるANAインスピレーション(9月10-13日)、KPMG全米女子プロ選手権(10月8-11日)へ、転戦するスケジュールを立てている。「世界的なコロナの状況で、かなりのリスクを負うことは覚悟。それでも、(挑戦することに)楽しみな気持ちが勝った」と真剣な表情を浮かべている。
決断の裏には2021年に延期された、東京オリンピックへの出場を強く意識。「コロナさえなければ、オリンピック選手になれていたのかなぁ。一度掲げた目標はぜひ、達成したい。ロレックス ランキングも意識して決めました」と、あらゆる可能性を探った経緯もある。もちろん、自国開催だけに、「金メダルをとりたい」に続き、「世界の5大メジャーを制覇したい」と究極を言葉にした。
「メジャーへこだわるのは、昨年のAIG全英女子オープンを勝ったことによって、いろいろな人に影響を与えることができました。それまでは自分のためにプレーしていたけど、目標を達成することによって、どんな影響を与えるのだろうという興味が…。もし、あと4つのメジャー、そして全く違うオリンピックを制することができたら、どんなことになるのか。もっと違う世界をみたい。いろいろな人へ影響を与えたい」。自身のプロ哲学まで披露した。
帰国は秋。迷いはない清々しさである。スーツケースひとつ分のお菓子を詰め、気分転換のための、あつまれ どうぶつの森をプレーするSwitchを携えた。あの素晴らしい笑顔をもう一度みたい。
(メディア管理部・中山 亜子)
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