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2020.11.19

小野祐夢 ステップ初Vの価値

<Photo:Ken Ishii/Getty Images>

 2020-21シーズンJLPGAステップ・アップ・ツアー第8戦『カストロールレディース』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)大会最終日が11月19日、千葉県市原市・富士市原ゴルフクラブ(6,452ヤード、パー72)で行われ、小野祐夢が通算3アンダーでステップ・アップ・ツアー初優勝。1打差の2位は西山ゆかりだった。
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 初優勝はスンナリとはいかない。前半を終え、小野祐夢は4打差をキープした。そして、12番。第1打で異変に気がついた。「11番までは落ち着いてプレーできた。でも、苦手なホールではない12番でいつもとは違うミスが飛び出した。今、どうなっているのかわからなくなった」という。初優勝へのプレッシャーと直面。13番ではOBを叩いてダブルボギーとしてしまう。一気に2位とは、2打差へ。

 残り5ホールの勝負は、「こんなに時間が長く感じたことはない。めちゃくちゃ長かった。ただ、不安があったのは1Wだけ。落ち着いてゆっくり振る」と、言葉にはせず、脳へ叩き込んだ。それでも、アドバンテージを守り、逃げ切り優勝。「18番はバーディーをとれなかったけど、これが精一杯のプレーでした。最後のパッティングで皆さんが拍手をしてくださった。その時、勝った-。改めて、ゴルフは自分との戦いという意味がわかった気がします」と安堵の表情を浮かべた。

 今回は、祖父母の住まいから試合会場へ。「きのうは祖母の誕生日でした。また、祖父も今年手術した。最近、退院で私の周囲にはあまり明るい話題がない。本当に良かった。テレビで応援してくれている祖父母が喜んでくれたでしょう。1日遅れでも、いいプレゼントができてよかった」と笑顔が弾けた。

 さらに、「来年もステップ中心になると思う。コロナ禍だから、この先どうなるかなんて、予想もできない。それだけに、どんな時でも1試合を大事にしたい。来週は、増枠予選会のファーストステージです。とにかく、精一杯やってくる」。初々しい初優勝のシーンは何度みても心がときめく。ゴルフが人生の鑑という意味を教えてくれた。

(ステップ・アップ・ツアー担当=新納 智明)

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