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2021.3.5

パー5のこだわり 渋野日向子→華麗に変身

<Photo:Ken Ishii/Getty Images>

第34回ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント 琉球ゴルフ倶楽部(沖縄県)第2日

 ひょっとしたら、この日は渋野日向子にとって大きなターニングポイントになるかもしれない。67をマークして、5位タイへ浮上。「予選を通過して良かった」と、胸をなでおろしたが随所で、さらなる可能性を見出すことができた。

 「決して、調子が良かったわけではない」と前置きしたが、自身のプレーへ「80点」と高い評価を与えた。というのは、4ホールあるパー5ですべてバーディー奪取に成功したからだ。常にこだわり、会見で何度も何度も口にしてきたことだ。

 この日のキーホールは、前日にボギーだったパー5の18番。75ヤードの第3打を58度で1.5メートルにつけ、11番に続き2つ目のバーディーを奪う。「気持ちよかったです。きのう、ボギーだったし後半のラウンドへ向けて、気分があがった」という。なるほど、その勢いが後半の4バーディーにつながった。

 しかし、昨年までのスタイルとは違う。「去年のパー5のスタッツをみると、明らかにバーディーの確率が少なくなっている。マネジメントの必要性を感じた」。リスク覚悟で果敢に2オンを狙うこともプロの真骨頂だ。とはいえ、ショートゲームを磨いて、第3打にかけることもシーズンを通して考えれば、バーディー奪取の確率は確実に上がる。

 100ヤード以内を重視するスタイルは46、51、54、58度という4本のウェッジにしたセッティングに表れた。「これも新しい攻め方だと思います。今までのいいところへ、さらにプラスアルファをしていかなければ、もっと上には行けない。去年、アメリカへ行って痛感したことです。変化すること、挑戦することはネガティブではない。楽しんでやっています」と説明する。

 データを調べると、1ラウンドのパー5で4バーディーをとったのは、2019年ヨネックスレディス1R、NEC軽井沢72ゴルフ1R、TOTOジャパンクラシックFRの3回。20年はゼロだった。それだけに、確かな手応えを感じているのがわかる。ましてや、今年からコーチをつけずに己を知る-こともテーマに加えたのだからなおさらだろう。

 「自分を知ることですか? 深い意味はない。何年もかけて知っていけたらいいです」。孫子にも、己を知れば百戦殆うからずーの一節があった。

(メディア管理部・中山 亜子)

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