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2021.3.12

躍動 安田祐香が首位スタート

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2020-21シーズン第16戦『明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント』(賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円)が3月12日、高知県香南市・土佐カントリークラブ(6,228 ヤード/パー72)で開幕した。首位は5アンダーの武尾咲希、安田祐香。4アンダー、3位タイで永井花奈、上原彩子、稲見萌寧、森田遥が続く。渋野日向子は2アンダー、10位タイにつけ、ディフェンディングチャンピオンの鈴木愛は1オーバー、47位タイ。
(天候:曇り 気温:17.8℃ 風速:3.7m/s)

 スプリング・ハズ・カム。安田祐香がうれしそうに話す。「コースで早咲きの桜を見ました。私は、夜桜が好きだけど、きょうの桜も格別です」。ゴルフは自然と戦うスポーツだ。雨が降ったり、止んだりのコンディションながら季節の移り変わりが楽しむこともできた。心に余裕があった証だろう。

 今大会、初出場ながら6バーディー、1ボギーの内容。67で首位スタートを決めている。首痛、腰痛など故障に悩まされたルーキーイヤーとは明らかに違う。「1Wの第1打が良かったと思う。乱れることがなかった。フェアウエイの良いところから狙うことができたと思います。クラブを思い切り振れた」。

 前週は予選落ち。要因は1Wの不調だ。何かを変えなくてはいけない。シャフトをSからSRへ替えている。勇気ある決断だった。「SRにしたのは初めて。今週、練習ラウンドから試した。大きな違いは気持ちよく、クラブが振り切れることです」。迷いがない。一気に上昇へ転じた。

 この日の6バーディーで、最も印象的だったのは、本人が力説するように18番。残り129ヤードの第2打は、ピンから8メートルあったものの、「ボールがきれいに転がり、とてもきれいなカップイン。まさか、入るとは思ってはいなかったけど…」と振り返る。気持ちの良さがパッティングへ素晴らしい変化を与えたのだろう。

 「満足度は80%。2番のパー3のボギー、それから5メートル以内のバーディーチャンスを2回、モノにできなかった100%というわけにはいかない」と厳しい。このあたりが、プロ2年目の自覚なのか。

 今年、新成人となった。「コロナとけが。去年は、本当に苦しかった。オフは、まだ首の調子が良くなかったし、たくさん打ちこむことができない。それだけに、体調と相談をしながら、しっかり休養をとって、調子のいい時に練習をするなど、メリハリをつけて行うことが、私なりにできました」といい、「20歳。責任が重いですね。いろいろな方が興味をもってくださるようなプレーをします」と力を込めた。

 なるほど、マスクは着用しても眼光の鋭さが際立つ。一方で、春の訪れを愛でる余裕も出てきた。希望がふくらむ。

(メディア管理部・中山 亜子)

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