2021.5.5
上田桃子 46回目の挑戦は自然体で勝負
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGA ツアー2020-21シーズン公式競技『ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ』が5月6-9日まで、茨城県つくばみらい市・茨城ゴルフ倶楽部東コース(6,630ヤード/パー72)で開催される。5日は指定練習日。各選手が入念に調整を行った。
薫風の季節。上田桃子は公式戦初制覇へ最善の準備を整えた。「4日間の試合は、特に臨機応変に対応したい。雨でグリーンが止まれば攻める。ラフに入れたら頭を使う。風が吹かなければアグレッシブにバーディーを狙うなど、毎ショット決断力を問われるでしょう」と自然体をアピールした。
そして、自身のことよりも、「すばらしいコンディションです。グリーンの仕上がりは抜群。また、ラフも長すぎず、短すぎず一番難しい長さでしょう。シーズンを通して、トップクラスの仕上がりです」。関係者へ敬意と感謝の気持ちを言葉にする。
公式競技は、46回目のチャレンジだ。「一歩ずつ、近づいてきたと信じている。心技体、すべてのレベルアップを本気で取り組み始めてから、よりメジャー制覇を意識しています。毎試合、どの大会でもいいから勝ちたい。そんな気持ちが、メジャーへ照準を合わせて準備を整えるように変わった。それだけ、勝ちたい気持ちが強いのでしょうね。ということは、征服欲との闘い。私は、最後に笑いたいです。だから、勝ちたい気持ちを4日間封印します」と、コースと対峙する姿勢だ。
前週、約2年ぶりにツアー優勝を飾った。30代の選手が優勝するのは、今年初。ベテランの活躍でより一層、JLPGAツアーが盛り上がる。「正直な気持ちは、うれしいことより、ホッとした。ここ数ヶ月、持ち味のショット、打点がイメージと全く違っていたのです。うまく打てない。悩みが尽きない。しかし、前週は打点がとても良かった。イメージしていた通りのショットが打てたと思います。うれしいことに、結果がついてきた。自信を取り戻すことができて心から良かったです」と、喜びよりも安どして大一番へ迎えるのは何よりだ。
「いつも気合が入りすぎてしまう。コースに限らず、茨城は広い公園がたくさんあり、最高の環境でしょう。個人のことですけど、トレーニングや走りすぎてしまう。今回は、はやる気持ちを抑えて、勇気を出してプレーに集中します。それだけに、コースを出たら休む。また、メジャー週は、なるべく脳を使わないことを大切でしょう」。経験から得た調整法だ。柔和な表情を浮かべて会見を締めくくった。決戦は日曜日である。
(メディア管理部・中山 亜子)
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