2021.5.6
覚醒した鈴木愛 26歳最後の週末へ-
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 茨城ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県)第1日
好スコアこそ、良薬だった。鈴木愛が4バーディー、1ボギーの69。5位タイで第1日、まずまずのスタートを切った。60台のスコアをマークしたのは、3月のアクサレディス第1日以来。おまけに、前週の最終日は80の大叩きだった。賞金女王にいったい、何が-と心配したファンも多かったと思う。
そんな周囲の声に、プレーで心配ご無用とアピール。「今年、ラウンドの後半でスコアを崩してしまうことが多かった。でも、きょうはいいパーを、たくさんセーブできた。とても内容が良かった」と、笑顔を浮かべた。特に、3番で4メートルのパーパットを沈めたことが、流れを途切れさせなかった最大の要因と分析。「もし、外していたら、ズルズルといってしまったかも」。大きくタメ息をついて、振り返っている。
2019年の賞金女王である。公式競技2勝を含むJLPGAツアー通算16勝で、永久シード獲得を明言。ただし、20-21シーズンは優勝から遠ざかっている。「結果にばかりこだわりすぎた。よく考えてみると、内容が伴わなければ、成績がついてこない。当たり前のことが見えなくなっていた。今回は良いショットをする。良いパッティングの条件を引き出すため、マネジメントなど細心の注意を払うことにした」という。苦悩の果てに得たのは、プレースタイルの基本だった。MLBツインズの前田健太など、アスリート仲間からさまざまなアドバイスを受けたそうだ。
大会最終日の9日、27歳の誕生日を迎える。「もう、うれしくはない年齢です。30歳が近づいてきた」と苦笑しながら、「9日は、母の日。毎試合、母がサポートしてくれています。本当にお世話になっていると思う。良い成績を母の日のプレゼントに代えたい。笑顔をみたいです」と、はにかみながら続けた。覚醒した26歳最後の週末、全身全霊のワンプレーを積み重ねる。
(メディア管理部・中山 亜子)
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