2021.5.7
『数撃てば当たる』高橋彩華が一気の65
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 茨城ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県)第2日
JLPGA ツアー2020-21シーズン公式競技『ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ』大会第2日が5月7日、茨城県つくばみらい市・茨城ゴルフ倶楽部 東コース(6,630ヤード/パー72)で行われた。この日も各選手がスーパープレーを随所で披露。コースレコードタイの65をマークした高橋彩華が通算9アンダーで首位に立った。1打差の通算8アンダー、2位タイは鈴木愛、上田桃子、西郷真央、臼井麗香。
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確率で勝負。それにしても、好調期間が長い。高橋彩華がコースレコードタイの65をマーク。8バーディー、1ボギーの内容はとにかく素晴らしい。4つのパー5ですべてバーディーを奪った。これが調子を計るバロメーターである。「特に、100ヤード以内のショットがいい。ウェッジを手にしたら、すべてピンに寄るような気がした」。なるほど、その通りだった。1番、残り70ヤードの第3打を54度で1メートル。9番が50ヤードを58度で2メートル、15番は85ヤードを54度で4メートルだ。最終18番も40ヤードを58度で2メートルと危なげがない。
前週まで、2020-21年シーズンのパーオン率はトップの74.9158%。対照的に平均パット数(1ラウンド当たり)が、83位の30.7879である。課題のパッティングもこの日のようなプレーを繰り返せば、上昇へ転じるだろう。加えて、前半の5バーディーで、「予選カットを気にせず、伸び伸びプレーすることができました」とうれしそうに語っている。
高校3年の2016年、日本女子アマチュア選手権で畑岡奈紗を振り切りタイトルを制した。JGAアマチュアランキングで1位に。しかし、最終プロテスト合格は同期の黄金世代から1年遅れた。これまで何度も優勝争いをしながら、JLPGAツアーは未勝利。「優勝したい気持ちが強すぎて、空回りしていました」と話した。心境に変化があったのは、4月中旬のKKT杯バンテリンレディス。単独首位で最終日を迎えたが、15位タイに終わってからだという。
帰途、空港で搭乗を待つ間に、母・真由美さんから、「優勝は狙わなくていいんじゃない。トップ10にたくさん入ることの方が大事でしょう。最初の優勝は、勝っちゃった-がいい」と激励をうけながら、諭され気分が楽に。この日も、「トップ10でいい」と繰り返し、「チャンスをたくさんつくれば、そのうちのひとつをつかめるかもしれない。下手でも、数を撃てば当たるでしょう」と他人事のように語った。
高校進学前、ゴルフをやめようと決意。「きょうが最後」と友人たちとラウンドをした際に、ホールインワンを達成。「みんなから、やめるな、と激励されてまた頑張ることになった」こともある。人生はわからないものだ。チャンスをつくることは技術。そして、勝負は時の運が左右する。そろそろの予感が漂ってきた。
(オフィシャルライター・宮脇 廣久)
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