2021.5.13
稲見萌寧 究極のターゲットが見えてきた
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
ほけんの窓口レディース 福岡カンツリー倶楽部 和白コース(福岡県)
気が付けばトップ5…。稲見萌寧の直近3試合は優勝→3位タイ→2位タイと素晴らしい成績が続いている。好調をキープしているのは、4月も同様だ。ヤマハレディース、富士フィルム・スタジオアリス女子オープンで2週連続優勝を達成。KKT杯バンテリンレディスでは11位タイだったが、これも大敗だったというわけではない。
敗れてなお強い、をアピールしたのは前週のワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ。予選ラウンドを終えて34位タイと、優勝圏外にもかかわらず、「第1日よりも第2日、第2日よりも第3日と徐々に調子が良くなってきた。ノーチャンスから2位。以前の私はこんなタイプではなかった。目の前のことを頑張ることが、うまくコントロールできるようになったかもしれませんね」と、他人事のように話した。
常にベストの態勢で臨むための修正力と、向上心は特筆すべきだろう。「最初、調子がよかったらそれをキープ。逆に、調子が悪かったら、あとはよくなっていくだけと考えるようになった」。基本的に休みをつくらず、ゴルフ漬けにすることで新たな発見も多い。今大会前は、しっくりこなかったアプローチにも新たな光明を見出したという。
「今年は複数回優勝することが目標でした。すでに、達成したから気持ちは楽になったけど、すぐさますべての試合で優勝したい。どのぐらいまでいけるのだろう。安心するのではなく、さらに前向きに取り組む気持ちが出てきた」そうだ。すでに、シーズン5勝、21年だけで4勝をマークした。残りは28試合ある。現在の勝率2割5分から算出すると、あと7勝はできる計算。
となれば、更新するのは不可能といわれた不動裕理の年間10勝を打ち破ることも夢ではない。そこで、03年の不動がいかにすごかったのかを加えると、24試合で10勝をあげた。勝率が何と4割超。改めてレジェンドの偉大さを知ることになった。記録へも記憶にも残る選手へ-今、稲見は歩み始めている。
(メディア管理部・中山 亜子)
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