2021.6.18
田辺ひかり 初の首位発進は冷静沈着
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGA ツアー2020-21シーズン第30戦『ニチレイレディス』(賞金総額1億円・優勝賞金1,800万円)が6月18日、千葉県千葉市・袖ケ浦カンツリークラブ・新袖コース(6,550ヤード/パー72)で開幕した。大会第1日は混戦ムード。5アンダーで田辺ひかり、全美貞が首位に立った。1打差の4アンダー、3位タイは森田遥、野澤真央がつけている。河本結、上田桃子は3アンダー、3位タイ。3連覇がかかる鈴木愛は1アンダー、28位タイから上昇を狙う。
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《グリーン=スティンプ:10 1/2フィート コンパクション:24mm》
目の輝きが違う。表情にも余裕が出てきた。田辺ひかりが、思考ひとつで激変。5バーディー、ノーボギーの67をマークした。自身初の首位スタートである。とりわけ、際立ったのはバンカーショット。「バンカーショットは得意」としながらも、ひと呼吸おいて、「試合になると、まったくピンへ寄せられない。パーがとれなくなる。しかし、きょうは3回、うまくリカバリーできた。やればできます」と頷いた。
変身の要因は、「難しい技をやろうとしたことがいけない。(ボールを)止めにいったり、(フェイスを)開き過ぎたりしたことが、うまくいかなかった」と反省し、基本を再確認。「ボールの位置、状況をみながら、もっとも簡単なショットを実践しました」と説明する。サンドセーブ率100%は、練習の成果が表れたという当然の図式だった。
そんな自信が観察眼をより鋭くさせている。「第1打でボールが曲がっても、ギリギリ打てるところにあった。たとえ、ラフでも少し浮いていたりして…。また、セカンドショットが、うまくバウンドしてグリーンをとらえるなどツキもありました」という。通算7回目のノーボギーラウンドを分析した。ちなみに、ノーボギーは2020年が2回、21年は5回と右肩上がり。着実に力をつけている。
16年最終プロテストで合格し、JLPGAツアーへ本格参戦したのは20-21シーズンから。第1回リランキングでは46位→5位へジャンプアップした。年間獲得賞金も3598万4,032円の24位。賞金シードはもちろん、初優勝へ期待がかかる。「最近、思うようなプレーができない。だけど、焦っても仕方がない。少しずつ良くしていくことを目標にします。第1日からいいスコアがでた。成績よりも、あすは楽な気持ちでプレーできることがうれしい」。さわやかな笑顔が、やればできる-と語っているようだ。
(メディア管理部・中山 亜子)
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