2021.7.9
カラスと目玉 森田遥が明かした砂のドラマ
<Photo:Toru Hanai/Getty Images>
ニッポンハムレディスクラシック 桂ゴルフ倶楽部(北海道)第2日
あるがままに打つ。ゴルフのスリリングなシーンを演出するものだ。通算7アンダーの森田遥は1番と18番でドラマがあった。
午前7時10分、1番をスタート。ところが、第1打は、おはようバンカーへ飛び込む。しかも、「動物の足跡の真ん中に…。鹿かなぁ、と思ったけどよく見ると、指3本がくっきりとわかった。カラスです。まさか、朝イチで競技委員さんを呼ぶことになるとは予想もつかない。結局、そのままの状態で出すだけでした」という。
ところが、第3打をまたしてもグリーン右手前のバンカーへ。「ホームラン気味で、奥のラフからアプローチで2メートルにつけた。ナイスボギーです」と内容を説明している。
一方、最終ホールも予期せぬ出来事が-。第2打がバンカーへ飛び込んだ。「目玉になっている。しかも、見えるのは3分の1程度。アンプレヤブルを考えたけど、宣言するのなら1回は打ってみようとひらめいた。うまくボールが出てグリーンにも乗ったけど、パーパットは7メートル。でも、うまくストロークできて、きっちりとカップインした。きょう一番のナイスプレーです」。そのプレーが浮かんだのか、素敵な笑顔をつくっている。
とまぁ、話題を惜しみなく提供。一方で、6バーディーを奪った。際立ったのは6-9番までの4連続だろう。ショットがさえ、パッティングも素晴らしい。9番、5メートルのバーディーは、ギャラリーからタメ息が漏れた。第1日も3連続バーディーを決めている。
「パッティングがいいと流れをつくりやすい」と分析し、「洋芝が好きです。グリーンの延長のような感じがして、コースがとにかくきれい。練習場から、北海道という感じでモチベーションがアップする」と好調の要因を語る。ツアー初優勝も17年の北海道meijiカップだった。
というわけで、「あしたこそ、スタートダッシュを決めたい」。予期せぬトラブルを笑い飛ばし、自己暗示をかけた。ムービングデーの1番、興味津々だ。
(メディア管理部・鈴木 孝之)
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