2021.8.19
メダリストの重責 稲見萌寧、ハッスルの1R
JLPGA ツアー2020-21シーズン第38戦『CAT Ladies2021』(賞金総額6,000万円・優勝賞金1,080万円)が8月20日、神奈川県足柄下郡・大箱根カントリークラブ(6,638ヤード/パー72)で開幕する。19日は指定練習日。また、公式記者会見が行われた。
東京オリンピック銀メダル獲得の意味は、日を追うごとにズシリと肩へのしかかる。稲見萌寧がしみじみと語った。「前週に続いて、今週も主催者、関係者の方から激励の花束と、そして記念品をいただきました。オリンピック終了直後、それほど実感がわかなかったけど、何かすごいことをやったんだなぁ。そんな気持ちがだんだん強くなった。皆さん、本当にありがたい。でも、その責任というか、もっと頑張らなければいけない。エネルギーがわいてきます」。
それでというわけではないだろう。この日は朝からアウトの9ホールをプレー。そして、公式会見へ出席して、午後はインの9ホールを入念にチェックした。「一昨年の大会は、グリーンが硬くて速い。とても難しい印象がある。でも、今回はきのうまで長雨の影響か、フェアウエイに少し水を含んでいたし、グリーンは柔らかい」と分析。
その上で、「きょうは晴れて風があったし、このままのコンディションとは思えない。あすになれば状況がまた変わる。どちらにしても今回は、スコアを出さなければならないでしょう。グリーンには微妙な目があり、しっかりラインを読み切れたらいいですね」と、気を引き締めながら話した。
目標はもちろん、優勝だろう。ただし、この人の場合は、「毎試合、上位でフィニッシュすることが目標です」と多くを語らない。そのために、必要不可欠なのは、やはりスタートダッシュだ。「上位でフィニッシュするため、最初から上位にいなければ…」と言い聞かせた。日を追うごとに調子をあげ、最終日のバックナインで首位に立つことが得意のパターン。
そうはいっても、オリンピック以降、周囲の期待がヒシヒシと伝わってくる現在、変幻自在の強さも必要になってくる。「暑過ぎず、涼し過ぎず、気候がちょうどいい。私のコンディションは、もちろん」。日本のゴルフ界唯一のメダリストになったことで、より一層の精進である。
(メディア管理部・中山 亜子)
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