2021.11.26
上田桃子、チップイン2発のVサイン
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 宮崎カントリークラブ(宮崎県)第2日
ブラックフライデーを意識したわけではない。ゴルフでは黒はオーバーパー、赤がアンダーパーで表される、しかし、この日の上田桃子は黒のウェアがコースに映えた。4バーディー、2ボギーの内容で首位から2打差の3位タイへ。気迫がみなぎる。
1番、グリーン奥のラフから残り6ヤードをチップインバーディー。後半、15番は難度ナンバーワンの難ホールだった。それでも、残り17ヤードの第3打でチップインを決めている。
「2回のチップイン。チャンスで3パットなど、良いところと悪いところがあった。それほど、風がなかったし、もう少しスコアを伸ばしたかったことが本音。でも、最終戦は毎日、スコアを伸ばすことが毎年の目標です」と、自身の気持ちにうまく折り合いをつけた。
公式戦制覇は人生の悲願のひとつ。「もうちょっと楽にプレーしたいけど、とにかく頭をつかうコースです。父が見にきてくれる九州の試合で公式戦。期待に応えたい。優勝争いに加われるポジションで決勝ラウンドを迎えることができた。戦い抜きます」とも語る。
加えて、今回はさらに発奮しなければならない事情も。「16週連続で若手が優勝している。最後は私が-おもしろくしたい」と、静かに力強く言い切った。というのは、楽天スーパーレディースから16試合連続で23歳以下が優勝。ちなみに、シーズンの優勝者の平均年齢は23.5歳で、ステップ・アップ・ツアーの24.1歳をしのいでしまった。JLPGAツアー新時代といわれるが、それではベテランのプライドが許さない。
いったい、古江彩佳をどう見ているのか。「正確なショットで、しかもコースはランが出る。合っているのでしょうね。また、ショートゲームのウェッジ、パッティングがきっとアグレッシブにできていると思います。そうでなければ、(第1日に)8アンダーは出ない。腹をくくって、覚悟を決めてプレーしている。精神的な面がすごい」と解説した。
もちろん、自身の調子もいい。3週連続でトップ10。ファイナルに燃えるには、終わりよければ-を実践するためだ。「実はショットの調子、プロアマトーナメントまであまりいいとはいえなかった。でも、(辻村)コーチにみてもらい、アドバイスを受けたことをきのうからデキつつある。まだ、気持ちよくクラブを振り切っていないけど」と明かしているものの、「試合では、技術的なことを考えない。コースへ向き合う」と誓っている。
豊富な経験と、優れた本能で勝負するということだろう。そんな心意気を感じた第2日。2回のチップインは、強運がクラブへ宿った証明かもしれない。
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