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2022.2.10

93期生・2022年の挑戦 松本珠利

<Photo:Ken Ishii/Getty Images>

 561人が受験して、22人が合格。JLPGA最終プロテストは日本一の最難関資格試験のひとつだろう。2021年はコロナ禍で2度のテストが行われた。6月、合格した93期生は25.5倍の競争を突破してライセンスを手中に。22年、飛躍を胸に2年目のシーズンをスタートする。

まつもと・じゅり=2000年6月27日、京都府京田辺市出身

 10時から、所属先の田辺カントリー倶楽部で練習が日課だ。ただし、コースへ出るのは15時を過ぎて。日没が日増しに長くなり、練習時間が少しでも多くなることは、上達へのプロセスになった。三脚を立てて、カメラでスイング動画を撮影。トラックマンで、データを集める。

 自己との対話を繰り返し、最善のプレーを探った。「わたし一人でやっています。今年、この方法で練習を行い、気がついたのはデータと感覚が結構、違うところ。理想とかけ離れていたことがわかった」という。

 創意工夫を重ねながら着実にレベルアップしていることがわかる。「もっともいいのは、クラブの入り方が安定したことですね。10時から18時まで、ほぼ毎日、練習をしている。スイングをちょっと変えたい。それから、持ち球をドローから、フェードにしている。安定性を重視したい」。オフの強化ポイントを話した。

 そんな話題の合間にも、笑顔が絶えない。「誰とでも仲良くなれる」という通り、たとえ初対面でも、以前から知り合い-のような感じがする。一生の財産といえるのではないか。8歳からクラブを握って、プロを意識したのは小学6年の夏。「試合で2ラウンド連続、アンダ―パーが出た。宮里藍さんの大フィーバーだし、よしっ、私も-です」と、きのうのことのように言葉が弾む。

 一見、動の人のように映るが、プライベートでは静を大事にする。「趣味と特技がおじさんかなぁ、と思います」と前置きし、「父の影響が強く、趣味は海釣り。タイ、カンパチとか好きです。釣った魚をさばけますけど、食べるのはちょっと…。嫌いなのはなぜでしょうね」とひと息ついた。

 さらに、特技について、「ビリヤードです。やっていて思うのは、ゴルフに役立つことがたくさんあります。ひとつのミスが後で響く。とても繊細なゲーム。キューでボールをはじく時は、パッティングよりも繊細な指先の感覚がたまらない。これを生かさないといけませんね」と続ける。

 身長166センチと恵まれた体形で、1Wの平均飛距離は240ヤード。「望んでも手に入るものではない。丈夫な体を与えてくれた、父へ感謝。もっと頑張らないといけません」と、気持ちを新たにした2022年である。

 「最終プロテスト合格で何が変わったかといっても、私は私。もっと、もっと成長しなければなりません。ずっとツアーでプレーをしたい。日々成長-を目指して取り組んでいる。そうすれば、いつかは上に行けると信じています」。はつらつと、揺らがない決意を全身に漂わせていた。

(メディア管理部・中山 亜子)

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