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2022.2.17

93期生・2022年の挑戦 奥山友梨

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 561人が受験して、22人が合格。JLPGA最終プロテストは日本一の最難関資格試験のひとつだろう。2021年はコロナ禍で2度のテストが行われた。6月、合格した93期生は25.5倍の競争を突破してライセンスを手中に。22年、飛躍を胸に2年目のシーズンをスタートする。

 おくやま・ゆうり=2000年10月1日、熊本県熊本市出身

 シーズンインヘ備え、オフの調整が急ピッチで続く。テーマはドライバーの精度アップである。「1Wの打球が、左右にぶれてしまう。第1打でフェアウエイキープができるように、精度を高めることが狙い。コースによって、攻め方を変化させなければならいない。意図的にフェード、ドローの打ち分けを特訓中です。おかげさまで、去年よりもいい感じになっています」と日々、手応えを感じとっているという。

 その上で、「トップで戦えるぐらいの飛距離はもっている。平均250ヤードをどう生かすか。もっと努力が必要です」と続けた。練習の質を高めることは、気分転換が重要なファクターになる。新たに、ヨガへ取り組んだことも大いにテンションを高めることにつながった。呼吸をしっかり行い、心のバランスを一定に保つ。経験者ならおわかりだろうが、脱力しながら美しいポーズをキープすることは至難の業。

 「ストレッチをかねて始めました。今まで、やったことがなかったけど、とてもいい。リフレッシュできるし、ゴルフにもつながることがあります。何より、柔軟性がアップしました」と実感中だ。

 ゴルフ王国といわれる熊本県出身。JLPGAツアーの都道府県別優勝数は、2位・埼玉県、愛知県の79勝を大きく引き離し、断トツ1位の145勝をあげている。歴代の賞金女王・平瀬真由美、不動裕理、上田桃子、古閑美保の4人を輩出。現在も上田桃子、笠りつ子などトップ選手がツアーを盛り上げる。「大活躍された先輩、活躍している先輩方の存在は、今のところ遠くに感じているだけです。でも、将来は私も名前を残したい」と言葉が弾んだ。

 昨年6月、最終プロテストは2回目の挑戦で合格した。「最初は1次で落選。2回目は最終まで行けたこともうけしかったけど、(合格は)ちょっとビックリです。自信があったわけではないし、うまくいきました」。

 そのカギを握ったのは自己分析だ。「気合を入れすぎるとダメ。事前に、合格ラインを含めた傾向と対策をある程度しらべていたので、気持ちを楽に持ってプレーした」と話す。大言壮語などなし。控えめな物言いが好感度をあげる。

 2000年生まれのミレニアム世代は、才能に恵まれた人材の宝庫。「私より先に合格して、ポンポンと活躍している方が多い。同期というより、ひたすら尊敬しています」と真顔で答えた。21年はルーキーのカテゴリーで、ステップ・アップ・ツアー4試合へ出場。「予選通過ができない。ダメでした。今年は、本格的にゴルフが仕事になります。ゴルフのことだけを考え、集中します。はやく優勝したいなぁ」。春の訪れを待っている。

(メディア管理部・鈴木 孝之)

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