2022.5.7
山本薫里 レジェンズ3勝目はパーフェクトV
2022シーズンJLPGAレジェンズツアー第1戦『太陽生命 元気・長生きカップ2022』(賞金総額1,500万円、優勝賞金225万円)大会最終日が5月7日、千葉県千葉市・東急セブンハンドレッドクラブ 東コース(6,100ヤード/パー72)で行われ、首位スタートの山本薫里が逃げ切りV。通算8アンダーで、レジェンズツアー3勝目を飾った。通算5アンダーの表純子が2位。(天候:曇り時々雨 気温:19.2℃ 風速:4.3m/s)
16番、山本薫里が追い求めたショットがグリーンへ飛んだ。ラフから50度を選択し、残り100ヤードの第2打はドローで飛び出し、フェードで落下する秘球。自身は「ドロフェ」と呼んだ。
「ドロフェは、本当に調子がいいときでなければ打てない。打とうと意識しても、その通りにはいきません。去年のQT、カストロールレディースなどで記憶があるけど、年に数回」。勢いに乗ってこの日、5つ目のバーディーを奪う。優勝をグイッと手繰り寄せた。
3打差をつける完勝。しかし、最終ホールのグリーンではさまざまな葛藤が脳裏をよぎった。「グリーン脇のリーダーズボードを見たら、3打差。バーディーパットは6メートルでした。ほんの短い時間、3パットだったらどうしよう。パツンと強く当たったら…など、いろいろ考えてしまった」という。
続けて、「リズムを意識。カップインするスピードを心がけたけど、テークバックを上げ過ぎた。このままでは絶対にオーバー。ちょっとゆるんでしまった」と反省を忘れない。もちろん、続くウイニングパットはあっさり。拍手と笑顔で包まれた。
この日も持ち前のショットが好調だ。スタート直後、雨に見舞われたがバーディーが先行。さらに、5番からの3連続バーディーなど、チャンスは逃さない。後半も終始、攻めのスタイルを貫いたことが素晴らしかった。
「後半はちょっと、疲れと緊張があった。それから、カメラマンがだんだん増えてきて、ちょっとフワフワした感じに。思い切って、しっかりしろ-とカツを入れた」とも。19年以来のレジェンズツアー3勝目を飾った。
「今年は、チャンピオンシップに勝ちたい。去年も優勝争いはしたけど、気持ちばかりが先走った。もちろん、次のボンドカップも」とボルテージが上がる。レジェンズ入りして3年。秘球・ドロフェは練習で培った技の結晶だった。
(レジェンズツアー担当・新納 智明)
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