2022.5.12
山下美夢有-タイトルを語る『後半、胃が痛かった』
ほけんの窓口レディース 福岡カンツリー倶楽部 和白コース(福岡県)
プロは優勝した後が大事-といわれる。そうしたことを十分に心得ているのだろう。山下美夢有は、この日も変わらず引き締まった表情だ。「変わらずに調子はいいです」と早速、公式競技のタイトルホルダーらしく頼もしい、ひとことで会見がスタートした。
ところが、やはりただの優勝とは違う、さまざまな経験をした4日間だったとも。「本当に長かった。終わった後、一気に疲れが…」と前置きし、今だから-の条件で告白したことは、「最終日の後半、胃が痛みだした。こんな経験は、もちろん初めてです。ところが、最終ホールでパーパットを決めたら、すっかり治まった。不思議ですね。意識はしなかったけど、それぐらい神経をすり減らしていたのでしょう。自宅までの帰りは、すごくだるい。祖父母、弟が急きょ、駆け付けてくれたし、2台の車を連ねて、帰宅したのは(翌朝の午前)3時30分ぐらい」。
人生で最も長い1日を過ごしたわけだ。9日は休養につとめ、10日には福岡入りして今大会の開幕へ備えている。というのも、「今季の目標は複数回優勝ですから」と説明した。鉄は熱いうちに、である。ただし、最も気を配っているのはパッティングの感覚。前週、超高速グリーンへ対応した。
一転、今回は雨模様で同じようなわけにはいかない。「速いグリーン、遅いグリーンがあるけど、どちらが好きということもありません。でも、今回は5メートルのパッティングだとしましょう。だけど、8メートルのストロークのつもりで慣れるまで対応しないと…。速いからカップへ入るとか、遅いから入るわけではない。きょうのプロアマはちょっとショート気味でカップの手前から切れたから」と、傾向と対策を解説した。
さらに、「タテの距離感が大事です。チャンスホールが結構、あります。しっかりバーディーをとらないといけない」。この日、着用した深紅のウェアには契約メーカー、Championのロゴが大きくプリントされていた。メジャーチャンピオンになった第1戦もまた、胃が痛くなるような真剣勝負が待っている。
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