2022.5.13
気合一閃 小祝さくらが発奮の首位スタート
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
ほけんの窓口レディース 福岡カンツリー倶楽部 和白コース(福岡県)第1日
今季初の首位。普段はあまり感情を表さない小祝さくらが、心から喜びを表しているかのよう。いったい、これまでと何が違うのか。気合だった。
珍しく、こんな心理描写を語っている。「何かを変えたというわけではない。1番から狙いました。気持ちを込めて、毎ショットです」。
パー5の1番。そんな気迫が伝わってくるほどの第3打だった。130ヤードを9Iで、ピンから2メートルへ運ぶ。パッティングも同様で、きっちりとバーディースタートを切った。「今年は前半、バーディーがなかなかとれない」。
ということは、密かに話題になっていた。ボギーが先行して、そこから必死に巻き返す。最終的には何とか、帳じりを合わせているものの昨シーズンのように、毎試合がV争いとはいかない。
象徴的だったのは、フジサンケイレディスクラシックだろう。6位タイでフィニッシュしたが、第1日の9番終了時は何と41を叩いて、108位。つまり、最下位だった。スタッツを調べると、第1Rが70.4236に対して、FRが69.9937。さらに、前週までボギー数が62で70位と、メルセデスランキング首位の西郷真央の38から比較しても、ちょっとミスが目立つ。
抜群の安定性が売り物だ。開幕から10試合を消化し、緊急事態といえるかもしれない。アマチュア時から師事してきた辻村明志コーチの下を離れ、複数の指導者からアドバイスを仰ぐなど、状況が変化。「コーチを替え、他でもたくさんの変化があった。すぐには結果が出ないと覚悟していたけど…」という。
一方で、パッティングの不調にも悩まされてきた。「ショットの感じは去年よりいい。でも、パッティングが決まりません。ボチボチ入るなら、いいスコアになるけど、決まらなければ、ずっと耐えるゴルフです」と明かす。
今大会はパッティングのグリップを短く握り、ボールの位置など、さまざまな改良を加え、昨年使用したパターへスイッチ。ノーボギーラウンドへつなげた。静から動へ-ハートもスタイルもスイッチして急上昇の勢い。
もちろん、気分が良くなってきたのだろう。8月のCat Ladies連覇のリップサービスまで飛び出す。昨年の副賞は、油圧ショベルが北海道・石狩に住む祖父へ贈り、除雪に大活躍したそうだ。「今年は自宅にも欲しい」と意欲的だ。
そうはいっても、今大会は優勝賞金2160万円もさることながら、車など豪華副賞に加え、獲得の可能性がある特別賞が8つも-。闘志はさらに燃え上がること請け合いだ。遅くなった、さくらの開花宣言が飛び出すのは、いつ。
(JLPGAオフィシャルライター・宮脇 廣久)
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