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2022.5.13

雨で躍動 青木瀬令奈-アップブローの極意

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ほけんの窓口レディース 福岡カンツリー倶楽部 和白コース(福岡県)第1日

 向上心と探究心は人一倍。青木瀬令奈が首位から1打差の5位タイで第1日を終えた。前週の好調をそのままキープといいたいところだが、まさに好事魔多しである。移動の際、紙で左親指を切り、化膿するアクシデントに見舞われた。

 「10日は一発、ボールを打つとクラブをはなしてしまうぐらい。12日のプロアマトーナメントも痛みがひかずに出場を辞退させていただきました。本当に、きのうまですごくヤバい状態でしたけど、きょうは無理をしなければプレーできるまでに回復…」とひと息ついて、「きょうは雨。前週の第3日もそうでした。いいプレーができず、本当に悔しい。その反省から、どうしても雨の日のプレーをもう一度、経験したかった。同組の穴井詩さん、酒井美紀さんは、私のイメージでいうと雨の日に強い。どんなことをしているのか観察して、いいところは盗みたいと思った」と説明する。

 そんな熱意をプレーでも発揮。前半、2バーディー、1ボギーで折り返し、後半は4バーディー、ノーボギーと前週のリベンジにも成功した。「1Wも含め、ウッド系のクラブは雨が降ると、ボールがすべりやすい。そのため、どうしても上体でつかまえに行くようなスイングをするから、ミスが多かった。きょうは、勇気を出してアッパーブロー。ソールを滑らせながら」と、スイングの違いを解説。

 さらに、「(同組の2人は)アドレスへ入って構えるギリギリまで、傘を差しかけてもらっていました。ちょっとしたことでしたけど、ああいったタイミングなどで、晴天の日と同じ状況になる。実際に拝見してよくわかりました」と観察の成果を話した。

 ここまで、情熱を傾けたのはファンからの声援だ。「前週の最終日、優勝の時と同じぐらい、皆さんから激励のメッセージをいただきました。格好よかったなど-本当にうれしい」とパワーの源を語る。となれば、突然のアクシデントも気力で補えた。輝く-とはそういうこと。身をもって示している。

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