2022.6.3
首位タイの菅沼菜々 ノーボギーにはわけがある
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2022シーズン第14戦『リシャール・ミル ヨネックスレディスゴルフトーナメント2022』(賞金総額9000万円、優勝賞金1620万円)が6月3日、新潟県長岡市・ヨネックスカントリークラブ(6475ヤード/パー72)で開幕した。大会第1日から大混戦ムード。3アンダーで菅沼菜々、吉田優利、勝みなみ、稲見萌寧が並んだ。1打差の2アンダー、5位タイへ成田美寿々など5人がつけている。
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《グリーン=スティンプ:10 2/3フィート コンパクション:24mm》
抜群の安定性。菅沼菜々が唯一のノーボギーだった。しかも首位発進。JLPGAツアー初Vを目指し、好スタートを切った。「ショットがいまひとつ。我慢のプレーでした」と振り返る。
際立ったのは数少ないチャンスをものにしたことだろう。強烈なインパクトを受けたホールが2つあった。前半の5番。残り146ヤードの第2打を、8Iでピン奥10メートルへ運んだ。鮮やかなパッティングでカップイン。「得意クラブはパター」と、口にする面目躍如のシーンだった。
そして、この日は、「2番目に得意」の56度ウェッジで首位へ躍り出る。パー3の14番。グリーン手前のカラーから20ヤードをチップインで決めた。「白いラインが見えましたよ」と、いう。もちろん、白いラインなど引かれているわけはない。ラインを読んでいるうちに、自身だけが見えるバーディーサインなのだ。
通常、カラーからは、パターを使用する選手が多い。しかし、「カラーの場合、ボールが芝にくわれる時があります。最終プロテストを合格した時ぐらいから、あらゆるシーンを想像しながら、カラーからウェッジで打つ練習をたくさん行った。工夫したのはサイドスピンをかけないようにする。パッティングのように打ちます」と解説した。
さらに、もうひとつ。こだわりをさりげなくアピールする。前髪だ。「きょうは風がとても強い。(接着剤を)つけていないけど、崩れなかった」。昨年の今大会は最終日、64をマークして3位へ食い込んだ。
「なつかしい。楽しい。去年の思い出がいろいろよみがえってきた」という。ただし、好調キープといっても、無欲を強調。「(優勝は)欲しがると、とれないものです」。達観したように笑顔で頷く。これもまた、自身の流儀。それほど、優勝は難しい証ということだろう。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
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