2022.6.9
帰国即、首位発進 西村優菜はパーブレーク1位
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2022シーズン第15戦『宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント』(賞金総額1億5000万円、優勝賞金2700万円)が6月9日、兵庫県神戸市・六甲国際ゴルフ倶楽部(6527ヤード/パー72)で開幕した。絶好のコンディションに恵まれ、好スコアが続出。7アンダーをマークした西村優菜、林菜乃子が首位に立った。1打差の6アンダー、3位は藤田さいき。4アンダー、4位タイで2週連続優勝を狙う稲見萌寧、山下美夢有など6人が続く。ディフェンディングチャンピオンの青木瀬令奈は3アンダー、10位タイ。
(天候:晴れ 気温:24.4℃ 風速:1.9m/s)
《グリーン=スティンプ:12フィート コンパクション:23mm》
西村優菜が65をマーク。米国遠征後にもかかわらず、上々のスタートを切った。この日は10番スタート。大阪出身だけに、たくさんのギャラリーが一挙手一投足を見守る。
期待に応え、スタートホールでいきなりの見せ場を。右手前ラフから残り10ヤードの第3打を58度でチップインに成功した。「とても気持ちがいい。ショットの感じが良かったし、ボールが浮いているように見えた。ギャラリーの皆さんもバーディーですごく盛り上がってくださった」という。
150センチと小柄でも、目を引くのはパーブレーク率。バーディー以上を奪取する確率である。20.8333と第1位。爆発力がある証明だ。前半を3バーディー、ノーボギーでターンすると、後半で持ち前のチャージを披露した。
きっかけはパー3の3番。9Wでピン横3メートルへつけ、きっちりとカップインさせた。スタッツをみると、パー3の平均スコアも第1位。調子の波に乗った。「本当にショットの感じが良かったです」と、続く4番でも連続バーディーを決める。
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
極め付きは、ここでもパー3の6番からの3連続バーディー。際立ったのは7番だろう。ピン左奥5メートルから、鮮やかなバーディーだった。「きょう一番のパッティング。スライスラインは、あまり好きではありませんから…」と振り返る。
最終9番では、第2打がグリーン手前のバンカーへ。ピンチだった。しかし、第3打をピン手前80センチに寄せるナイスパーセーブで締めくくる。強さとうまさを存分にアピール。「ギャラリーの皆さんのおかけでしょうか。18ホール、ずっとたくさんの方がついてくれましたからね」と、最初から最後まで魅了し続けた。
前週の全米女子オープンでは予選落ちにもかかわらず、居残って練習。「練習場、アプローチグリーンもコース同様に硬くて難しい。せっかく、アメリカまでいったわけですからね」と有効活用である。
今大会の神戸は週初めに雨が降り、グリーンがソフトになっていた。勝手知ったるコースだけに、マネジメントもきっちり。「イージーに感じた」とほほ笑んだ。7日、帰国したばかりにもかかわらず、ロケットスタートを決めたのは、言葉にはしないものの全米の悔しさを晴らす-無言のメッセージでもある。
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