2022.7.21
上野菜々子 22歳のスタートは視界良好
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
大東建託・いい部屋ネットレディス 滝のカントリークラブ(北海道)第1日
上野菜々子が自己ベストの67をマーク。5アンダーと好スタートを切った。6アンダー、1ボギーと安定感抜群。ただし、「最終(18番)ホール、1.5メートルのパーパットを外した。もったいないボギー。反省します」と悔しそうな表情で、ひとこと。
結果オーライで済まさないところが好印象である。この日は、2度目の公式会見だった。コロナ過で時間が限定されている。何が良かったのか-という質問へ、「感性の部分ですから、言葉ではうまく説明ができない」と前置きし、パッティングスタイルの変化を図で解説。機転を利かせたのだ。
今シーズンの課題はパッティング。特に前半戦最後の3試合は連続予選を喫した。そこで、かねてから考えていたことを実行へ移したのだという。「もう、私ひとりで考え、思い悩んでいるのも限界。こうなったら、パッティングが上手な人に聞くしかありません」。平均パット数でスタッツ上位、同年齢の西村優菜、そして好調の青木瀬令奈へ教えをこうことにしたそうだ。
とりわけ青木は昨年、Tポイント×ENEOSゴルフトーナメントの練習ラウンドで一緒になった縁から、「かわいがっていただいています。また、JLPGA入会の推薦状を書いてくださった、尊敬する選手」と慕っている。オープンウィーク前のニッポンハムレディス第2日の後、相談をもちかけ、「ラインの読み方を教えてください」と秘伝の教えを受けたそうだ。
「グリーンでカップへ向かうラインをイメージする。そのラインで最も曲がるポイントへ直線で打ち出す」と説明する。なるほど、これでは言葉だけでは受け手がイメージしにくい。ちょっとした工夫がプロ2年目の進化といえるだろう。
本格的に実践したのは19日の練習ラウンド。感触は良かったものの、やはり実戦で試さなければ宝の持ち腐れになる可能性もある。そして、この日にニュースタイルへ挑戦。1番でピン右から8メートルのバーディーをカップインさせるなど、確かな手応えを得た。それだけに、18番のボギーが悔しかったのだ。
前日の20日、22歳の誕生日。「23歳になる1年間を健康で過ごしたい」と祈念したとか。会見でのパフォーマンスはこの1年で聞く、伝えるなど臨機応変の適応力を示した。なんだか、こちらまでうれしくなるような良い会見は100点満点である。
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