2022.10.14
6連続で復調をアピール 西郷真央は千葉でリベンジ
<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>
JLPGAツアー2022シーズン第32戦『富士通レディース2022』(賞金総額1億円、優勝賞金1800万円)が10月14日、千葉県千葉市・東急セブンハンドレッドクラブ(6689ヤード/パー72)で開幕。西郷真央が7バーディー、ノーボギーの65をマークし、7アンダーで首位に立った。1打差の6アンダー、2位タイは阿部未悠、イナリと連覇を狙う古江彩佳がつけている。
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《グリーン=スティンプ:11 1/2フィート コンパクション:23mm》
再び、快進撃のプロローグ。西郷真央が7バーディー、ノーボギーの首位スタートを切った。ハイライトは9番からの自己ベスト・6連続バーディーだろう。「(6連続は)おそらく初めてです」と前置きして、意外な舞台裏を明かす。
「15番でバーディーパットが決まらなかった。スコア表へ4と書き込んだ時、それまで6連続だったことに気がついた。前のホールのことは考えない。私は、1ホールごとに気持ちを切り替えるようにしています」と、全集中のラウンドだったことを説明した。
それだけに、内容も申し分なかったに違いない。ベタピンは、それ以前の7番の1ホールのみ。9番=6メートル、13番=7メートルなど、パッティングの妙技を披露した。ただし、控えめに「運も味方してくれました」と、謙遜しているところがこの人らしい。
また、この日のベストショットを18番・第2打と即答。バーディー奪取とはいかなかったが、なるほどすごい。第1打がフェアウェイ右のバンカーへ。「思ったよりアゴが高くない。まだ第1日だから、チャレンジのつもりで…」。
果敢に2オンを狙った。172ヤード先のピンを5Uで成功。ピン手前5メートルにつけている。残念ながらバーディーで締めくくる-とはいかなかったものの、「上がりの2ホールでちょっとバタバタ。でも、パーセーブですから、いい終わり方ですね」と満足そうに語っている。今大会はアマチュアを含め、4度目の出場。「特に18番の難度が高い」と警戒していただけに、充実感に包まれた。
<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>
今季、序盤からツアー初勝利を含め5勝。ただし、米国、欧州遠征から春の勢いが影を潜めてしまった。メルセデス・ランキングトップの指定席も、山下美夢有へ。また、2週前、地元開催の日本女子オープンでは、よもやの予選落ちを喫している。「あの時に限って、アイアンショットで逆球が多い。何をしても同じミスが続き、焦った」という。それだけに、帰宅すると即、練習場へ。「スイングを確認した。それからコースへも行って再確認を…。何となく、原因がわかってきた」そうだ。
不安解消へ、たったひとりで取り組んでいる。「(師匠・尾崎将司へ)頼ってばかりでは、試合中に困った時、対応できなくなる。まず自分で考え、いろいろなパターンを試します。それでも、わからなければ、教えてもらうつもりでした」。
一方、前週から新しいアイアンへスイッチ。従来の後継モデル、ミズノJPX923を投入した。「クラブヘッドの抜けがすごくいい。それまで多少、つっかかる感じがあったけど、うまく解消できて、体への負担がなくなった」と説明。スタンレーレディスは2位タイと復調を示し、自信回復。6連続の前口上となったのだ。
首位は5月のブリヂストンレディス以来5カ月ぶり。落ち着いた口調で、「ホールアウトして、天気予報をみたら、あすは雨が降るかもしれない。それから、気温が下がれば、飛距離が伸びない。あしたは、あしたで頑張ります」と、しっかり戦略を練っていた。細心でかつ思い切りもいい。千葉の悔しさは千葉で晴らすのが一番である。
(JLPGAオフィシャルライター・宮脇 廣久)
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