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2023.3.9

佐久間朱莉が好発進! トーナメントコースレコードタイの63をマーク

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 JLPGAツアー2023シーズン第2戦『明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント(賞金総額1億円/優勝賞金1,800万円)』大会第1日が3月9日、高知県香南市・土佐カントリークラブ(6,228ヤード/パー72)で開幕。しかし、雷雲接近により15時12分、競技が中断し、天候の回復が見込めないことから同15時33分、サスペンデッドが決定した。13組39人が第1ラウンドを終了しておらず、大会第2日の10日、7時30分から競技を再開予定。

 暫定首位はトーナメントコースレコードタイの9アンダーをマークした佐久間朱莉、8アンダーの暫定2位に三ヶ島かな、7アンダーの暫定3位に岩井明愛が続く。
(天候:曇り時々晴れ 気温:18.7℃ 風速:3.2m/s)
《グリーン=スティンプ:11 コンパクション:24mm》

 「上出来です!小さい頃からスロースターターでしたが、第1日の入り方が大切だと思い、今週は第1日を大切にやりました」と、ホールアウト後の共同記者会見で笑顔を見せた佐久間朱莉。それもそのはず、この日のラウンドは10バーディー、1ボギーの63をマーク。14年に表純子がマークしたトーナメントコースレコードに並んだのだ。

 佐久間が言うように、昨年は第1日の平均ストロークが最も悪かった。そのため、第2日は予選カットラインを気にしてプレーせざるを得ず、思い切ったプレーができなかったと言う。今季は第1日から積極的に攻めていこうと心に決めてスタート。前週の大会はパープレーだったが、2戦目の今大会ではスタートダッシュに成功した。

 また、佐久間にはもう一つシーズンに向けての課題があった。平均パット数を縮めることだ。実質的なツアー参戦1年目となった昨年はドライビングディスタンスとフェアウェイキープ率の順位を足して算出するトータルドライビングで1位を記録。パーオン率でも70.8090パーセントの6位になりながら、1ラウンド当たりの平均パット数が30.0702の69位だったため、スコアを伸ばし切れなかった。

 そこでシーズンオフはショートゲームを中心に練習し、パッティング専門のコーチにもレッスンを受けたという。「これまではカット軌道でストロークしていたこともあり、スライスラインの曲がり幅が大きく、フックラインが思ったより曲がらなかったんです。それをボールと目標を結んだラインに対して真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出すようにしました」と佐久間。イメージどおりのラインを描けるようになったことが、今回のビッグスコアにつながった要因の一つでもある。

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 21年6月に開催された20年度のJLPGA最終プロテストではトップ合格を果たし、同年に出場したステップアップツアーの京都レディースオープンではプロ初優勝を飾った。昨年はメルセデス・ランキングで33位に入り、目標だったTOTOジャパンクラシックとJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップへの出場も果たしたが、少しも満足していない。

 「去年のシーズンを採点するなら60点です。やっぱりツアーで初優勝したかったですから」

 もちろん、自分が勝てなかったことは悔しいが、ジュニア時代からしのぎを削っていた同期の岩井千怜がツアー2勝を挙げ、後輩の川﨑春花、尾関彩美悠にもツアー優勝を先に飾られたことに大きなショックを受けた。「正直、悔しいですし、このオフはそれがパワーになりました」と振り返る。残り3ラウンドあるものの、苦手だった第1日を単独首位でスタートできたのは大きい。このまま一気に悲願であるツアー初Vを手繰り寄せるつもりだ。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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