2023.4.8
「チャンスは必ず来る」非シード31歳未勝利・仲宗根の挑戦
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 花屋敷ゴルフ倶楽部 よかわコース(兵庫県)第2日
今季のJLPGAツアーは過去5戦のうち3大会を、30代の選手が制している。特に前週のヤマハレディースオープンで35歳の穴井詩が、4年ぶりに成し遂げたツアー優勝は、記憶に新しい。一方で、「非シード」の吉本ひかると山内日菜子が、初優勝を果たしたのも印象的だ。
こうした流れをうけて、QTランキング9位から出場権を得たツアー未勝利の31歳、仲宗根澄香が首位に2打差の3位タイで最終日を迎えるのだから、本人の胸が高鳴るのも当然。「先週優勝した(穴井)詩さんの練習ぶりを、よく見てきましたから。正直言うと、若い選手が活躍していると、私はもう厳しいのかなと、思ってしまう瞬間が多いのですが、先輩方がまだまだうまくなろうとしている姿を見て、私もまだ頑張らなければいけないと刺激をいただいています」とボルテージを上げている。
各選手が悩まされた風を味方につけた。2番パー5ではグリーン右に切られていたピンに対し、約120ヤードの第3打を9Iで無理をせず右からの風に乗せ、グリーン左奥に載せた。この堅実なマネジメントが、8メートルのロングパットを沈めてこの日初めてのバーディーを奪うという、望外の結果を生んだ。
「あのバーディーで今日1日、自分が打つエリアをちゃんと考えてプレーしたら、おまけが付いてくると思えました。もし第3打をピンのそばへ打ちたがっていたら、パッティングも入っていなかったでしょう。自分がこうしようと決めたことをやり切れた結果だったので、いい流れにつながったと思います」とうなずいた。9番と10番でもバーディー。12-14番では3ホール連続でグリーンを外すピンチを迎えたが、1ボギーでしのいだ。結局4バーディー、1ボギーの、堅実を絵に描いたようなゴルフだった。
昨年JLPGAツアー45位の68.0260パーセントだったパーオン率の向上を、今年の目標に掲げている。「オフにはアイアンショットを中心に、縦の距離を合わせたり、7Iでいろいろな距離を打ち分けたりする練習をしてきました」と言うだけあって、前週現在で11位の75.1852パーセントをマークしている。
「手応えはありつつ、思ったより上の順位に行けていないのが現状です。でも、今のプレーを続けていれば、チャンスは必ず来ると感じています」と言葉に力を込める。人は向上心を持ち続ける限り、ある意味で年を取らないのかもしれない。
(JLPGAオフィシャルライター・宮脇 廣久)
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