1. ホーム
  2. ニュース&トピックス
  3. 自分の歩幅で歩いて、笠りつ子が3度目のVを飾る

2015.3.29

自分の歩幅で歩いて、笠りつ子が3度目のVを飾る

 2015年度、LPGAツアー第4戦『アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI』(賞金総額8,000万円、優勝賞金1,440万円)の最終日が、宮崎県宮崎市のUMKカントリークラブ(6,494ヤード/パー72)で行われた。3戦連続となったプレーオフ。イボミ(韓国)とのプレーオフを制したのは笠りつ子。3年ぶり3度目の優勝を飾った。1打差の3位には、茂木宏美とウェイユンジェ(台湾)、2打差の5位には、ジョンジェウン(韓国)と原江里菜が入った。(天候:くもり 気温:17.2℃ 風速:3.8メートル)

 7打差の中に60人がひしめき合う混戦となった最終日。首位争いも一時、6人が並ぶという大混戦となったが、終盤になると事態は大きく動き出した。1打差で首位を追っていた茂木宏美が15番でボギーを打ち、優勝争いから脱落すると、首位を猛追していたジョンジェウンも17番をボギーとし、イボミと笠りつ子の一騎打ちとなる。笠より一つ前の組で回るイの最終ホール。先にバーディーを獲って、後続の笠にプレッシャーをかけたいところだったが、ボールはカップの横をすり抜けていった。苦笑いを浮かべ、タップインした後もラインを読み返し、悔しさを滲ませた。一方最終組の笠。3打目をバーディーチャンスにつけ、「流れ的には決まるはずだったんだけど」とバーディートライをしたが、ウイニングパットとはならず。決着は3戦連続でプレーオフに持ち込まれた。

 イヤだと思っていたプレーオフだったが、笠はなぜか楽な気分で入れたという。それは、先週と同じ轍を踏まないと誓ったからだった。先週は、「勝ちたい、勝ちたいが先走っていた」と、心と体がバラバラだった。だから、今週は目の前のショットに集中することだけを考えた。笠の言葉を借りると、「自分の歩幅で歩くこと」に徹した。プレーオフはショットの競演となった。お互いバーディーを奪い合い、勝負は3ホール目へ。これまで先にバーディーパットを決めていた笠だったが、このホールはイが先に打つことになった。イのバーディーパットは、外れた。笠は下り3mのライン。「カップの右縁ギリギリに打った」というボールは、きれいなフックラインを描いて、カップに吸い込まれた。その瞬間、笠は両手を天高く突き上げた。3度目となる歓喜の瞬間だった。朝の雨もすっかり上がり、太陽が差し込んだ18番ホール。笠の顔には満開の笑顔が咲いていた。

このニュースをシェアする

記事検索記事検索ARCHIVE

search検索