2023.5.26
まずは優勝争いから―佐久間朱莉が2位タイに浮上!
<Photo:Masterpress/Getty Images>
リゾートトラスト レディス グランディ浜名湖ゴルフクラブ(静岡県)第2日
リバーサイドのゴルフコースで育った佐久間朱莉にとって、レイクサイドにある今大会の開催コースは比較的回りやすいイメージがある。フラットなコースに、隣のホールの先まで見渡せる風景、そしてコースを駆け抜ける水面からの風が吹き抜けるところなど、共通点が多いからだ。
「小さい頃は河川敷のコースで風が強い中、よく練習していました」と言うように、ある意味ホームコースの雰囲気さえ漂う。さらにこの日の午前中は微風だったこともあり、気持ちよくラウンドできたのは間違いない。実際、ゴルフの内容がそれを証明していた。
インコースを第2組でスタートすると、いきなりハーフでスコアを4つ伸ばす。18番・パー4では7メートルを沈めたが、それで勢いがついたのか、アウトに入ってからもバーディーを3つ重ねた。7バーディー、ノーボギーの65をマーク。通算11アンダーにまでスコアを伸ばし、首位に1打差の2位タイで予選ラウンドを終えた。
「予選は2ケタアンダーを目指していたので完璧です。風がなかった分、昨日と比べたらやさしいなと思いましたが、パッティングもショットも調子がよく、バーディーチャンスについたところは全部入ってくれました」と振り返る。今季は平均パット数が30.0000(63位)と苦しんでいたが、傾斜を読み切れないことも影響していた。しかし、今回のグリーンはそれほど傾斜が大きくないため、多少曲がるラインでも強めに打ち、曲がる前にカップインさせることができる。もちろん、距離を合わせながら真っ直ぐストロークできることが前提だがその作戦が成功したので、チャンスをものにできた。
<Photo:Masterpress/Getty Images>
ただ、油断はできない。明治安田生命レディスでも第1日にコースレコードとなる63をマークしたが、第2日に76を叩いて失速。最終的に34位タイに終わった。当然、今回は同じ轍を踏みたくない気持ちは強い。
「明日はスタートが遅くなると思うので、風が吹いてくるはず。たとえボギーが先行しても焦らずに、バーディーを取っていけるところでしっかり取ってスコアメイクしたいです」と慎重な姿勢で臨む。伸ばし合いの試合展開になることが予想されるため、守るだけでは上位に残れない。仮に風が強く吹いたなら、低い球を打つことで対応しながら、しっかりとピンをデッドに狙っていくつもりだ。
20年度の最終プロテストにはトップ合格を果たしながらも、ここ1、2年はジュニア時代から鎬を削ってきた岩井明愛・千怜姉妹に優勝回数では水を開けられている。この日も気がつけば、自分の上に千怜の名前があった。彼女たちにすぐにでも追いつきたい気持ちはあるが、「まずは優勝争いの回数を増やしてから、優勝を狙いたい」と焦りはない。最終日に優勝争いに加わるためにも第3日にスコアを崩すわけにはいかない。佐久間の覚悟と粘りが試される。
(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)
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