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2023.6.7

ザ・リベンジ! 好調・佐久間朱莉が狙うツアー初V

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)

 2週前のリゾートトラスト レディス最終日、佐久間朱莉は優勝した山下美夢有と同じ最終組でラウンドし、3位に入った。念願のツアー初優勝を狙ったものの、女王・山下の強さを改めて見せつけられた形だ。昔から勝った試合よりも負けた試合から多くのものを学ぶと言われるが、佐久間も例外ではなかった。おそらく、ツアープロのプレースタイルをタイプ別に分類したら、間違いなく佐久間は山下と同じカテゴリーに入るだろう。他を圧倒する飛距離はないものの、正確なショットを武器にグリーンをとらえ、パッティングの上手さでバーディーを奪っていくスタイルだ。

 もちろん、現段階での山下と佐久間ではショットの精度に差があることは否めないが、佐久間にとって山下の試合運びやマネジメントなど見習うべき点は少なくない。しかも優勝争いという本気のゴルフを間近で見ることができたのは大きい。

 「ショットの縦距離も横のブレ幅も少なく、勝負所のパッティングを確実に沈めるところはさすがですが、それ以上に自分で流れを作り、それに乗っていくところがすごいと思いました」。

 最終日は6番・パー4で長いパーパットを決めた後、7番・パー3から3連続バーディーを奪った山下だが、流れの潮目を見定める眼力とそれをモノにする技術の高さにあらためて驚かされたという。第1日に首位に立ったり、いいところにつけながらも、結局、流れをつかみ切れずに順位を下げていた自分のゴルフに足りない部分はまさにそこだと理解した。

 前週のリシャール・ミル ヨネックスレディスでは、最終日は9ホールの短期決戦だったものの、途中3連続を含む5バーディーを奪い、首位にいた山下を逆転。川岸史果とのプレーオフに進出した。残念ながらプレーオフ1ホール目に第2打をミスして敗れたが、山下から学んだ試合運びに関しては今までよりも上手くいった手応えは感じることができた。

 もちろん、勝つためにはショットの精度も上げなければならない。「自分の場合、左を向くクセがあり、それを分かっているからボールを右に出す傾向があったんです。そこを調整してショットの精度は上ったんですが、傾斜から打つ時にまだ修正できていないところがあるので、今週はそこに注意してプレーしたいです」。今週は傾斜からのショットが多くなると予想され、砲台グリーンも多いだけに、対策は十分というところだ。

 直近5試合では4試合がトップテン入りと安定感ではツアーでも上位の佐久間。大会連覇を狙う山下の勢いを止めるだけでなく、一気にツアー初Vを狙いにいく。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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