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2023.6.21

ゲン担ぎで自身初の大会2連覇を狙う木村彩子

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

アース・モンダミンカップ カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県)

 昨年に続き、今年も賞金総額3億円、優勝賞金5400万円というJLPGAツアー史上最高額となった今大会。当然のようにどの選手も目の色を変えて頂点を狙いに行くが、自身初のディフェンディングチャンピオンとして臨む木村彩子も例外ではない。「優勝だけでなく、優勝争いに絡んでも獲得できる賞金は大きいので上位にいきたいですね」と目を輝かせる。

 そのための準備はしてきている。まずはゲン担ぎとして、昨年同様、前週のニチレイレディスではコーチである南秀樹氏をキャディーに付け、今週は坂口悠菜さんを起用している。もちろん、ゲン担ぎのタメだけではない。今季の前半戦はあまり結果を残せなかった木村だが、リシャール・ミル ヨネックスレディスからしっかりとクラブを振れるようになってきたことで調子が上がってきたという。確かに22位タイ→4位タイ→5位タイと確実に調子は上がっている。

 ただ、それだけでは足りないようで、前週に南コーチが木村の悪い癖をロープの中からチェック。セカンドショットの際、ダウンスイングで右肩が落ち、インサイドからクラブヘッドが下りてき過ぎていたのでそれを修正。さらに、今週はラフが深いため、ティーショットでは距離を捨ててもいいから、方向性重視のライン出しをする練習を徹底的に行うように指示された。

 「私にも言ってくれましたが、忘れてしまうと困るので、坂口キャディーにもしっかりと伝えてくれていたようです」。昨年成功した木村―南―坂口のトロイカ体制で大会2連覇を狙いにいく。

 「今年は昨年よりもラフが深い気がしますし、フェアウェイをキープできればチャンスがあるので、私に向いていると思います」とやる気満々だ。

 ちなみに、フェアウェイを外してラフに打ち込んだときのために、練習ラウンドではこのライならどのクラブまで打てるのかを徹底的にチェックしたという。「深く沈んでいても意外とユーティリティで打てるライもあれば、逆にユーティリティで打てそうに見えて打てないライがあったりします」。基本的には素振りをしたときの手に感じる抵抗で判断するらしいが、アイアンでなければ脱出が難しいときは素直にアイアンを握るつもりだ。

 優勝したら人生が変わるといわれていた木村だが、実際に優勝してみて、やはり人生が大きく変わったと言う。「みんなが、私を見る目が変わりましたね」。昨年にはプレーヤーズ委員長になってほしいと前委員長の青木瀬令奈に頼まれ、快く引き受けた。学生時代から委員長という名の付く仕事に就いたことはなく、書記など裏方が多かっただけに、これも一つの変化だろう。

 さらに、昨年の今大会での優勝がなければ、世界ランキングが上がることもなく、今年のAIG全英女子オープンの切符も得られなかった。いろんな意味で自信をつけ、大きく成長して今大会を迎えた木村。なお、昨年獲得した5400万円で外車を購入するつもりだったが、実家のトイレとお風呂のリフォームに一部を使われて、購入できないままだと言う。今年こそお気に入りの外車を購入するためにも、大会2連覇は是非ものだ。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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