2023.7.26
「ツアー初優勝者の波に私も乗りたい」宮田成華の決意
<Photo:Hiromu Sasaki/Getty Images>
楽天スーパーレディース 東急グランドオークゴルフクラブ(兵庫県)
今季20試合を終了した時点で初優勝者が6人出ているJLPGAツアー。吉本ひかる、山内日菜子、岩井明愛、神谷そら、櫻井心那、小滝水音と多士済々だが、やはり20代以下の選手が顔をそろえる。当然、この流れに乗ろうと、初優勝を目指す選手は多く、宮田成華もその一人だ。
1カ月前の資生堂 レディスオープンで4位に入ると、翌週のミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップで9位タイ。さらに翌週開催されたステップアップツアーのあおもりレディスオープンでは単独2位と好調を維持している。
「ショットの調子が相変わらずいいことに加えて、パッティングが入るようになったのが好調の要因だと思います」。これまではカップにジャストインの距離感でストロークしていたが、それだとショートすることが少なくない。そこでカップを数10センチほどオーバーさせるイメージで打つようにしたところ、カップインの確率が上がったという。
ただ、好調モードに入る前に行われた第1回リランキングでは65位だったため、後半戦に出場できる試合数は限られている。今大会のように欠場者が多く、リランキングの下位まで出場権が繰り下がってきた試合では、少しでもポイントを稼いでおきたいところ。「特に今週は4日間大会なので、上位を狙いたいです」というのはまさしく本音だ。当然、どんなに猛暑に襲われようとも泣き言をいっている場合ではない。もちろん、倒れるわけにもいかないので、しっかりと暑さ対策はしている。
「氷のう、扇風機、日傘は必須です」と、女子プロにとってはまさに三種の神器が頼りだが、意外にも夏は得意だという。「暑いと自然と体が動くようになるし、無理に振らなくても飛距離が出ますからね」。聞けば、ジュニア時代から夏場の成績は良かったというから本物だ。逆に体が動き過ぎることでショットの方向性が心配になるが、トップをコンパクトにすることを心がけることで対応しているという。
第2回リランキングが行われる9月末の試合では上位に入ることが予想されるだけに、10月以降の試合には出場できる可能性は高い宮田。現在のメルセデス・ランキングは57位だが、それまでいかに順位を落とさないようにするかが明暗を分ける。幸いにも次週の北海道meijiカップ、ニトリレディスは推薦出場が決まっている。それ以外の試合も現地まで行き、ウェイティング登録をする予定だ。秋の陣に勝負を賭けるためにも、ここからの数試合でいかに上位に入るか、宮田の『熱い』夏は始まったばかりだ。
(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)
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