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2023.7.27

菅沼菜々、鬼門の第1日を首位タイで突破

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

楽天スーパーレディース 東急グランドオークゴルフクラブ(兵庫県)第1日

 この日、インコーススタートとなった菅沼菜々がいきなりスーパーショットを披露した。10番・パー4がその舞台。ピンまで残り126ヤード地点からピッチングウェッジで放った第2打は、ピンの1ヤード手前に落ちると、2回跳ねた後にカップの中へと消えていった。

 「カップに入ったのは見えました。得意な距離だったのでイメージどおりに打てました」と、笑顔を見せる。ただ、菅沼劇場はそこで終わらない。続く11番・パー4でも第2打で偶然にも126ヤードが残る。当然のように手にしたのはピッチングウェッジ。すると、ボールはまたしてもカップに向かって転がっていく。あわや連続イーグルかと思いきや、カップをかすめて快挙とはならなかった。それでも「貯金ができて嬉しかったですね」と、その後のホールを気持ちよくプレー。結果的に、1イーグル、6バーディー、1ボギーの65をマークして首位タイに躍り出た。

 実は今季、菅沼にとって鬼門となっていたのが第1日のスコアだった。第2日以降は各日の平均ストロークが72を切っているのに、なぜか第1日だけ72を上回っていた。前週の大東建託・いい部屋ネットレディスでは、「ガンガン攻めるしかないというイメージでプレーした」結果、第1日に67をマークし、ようやく72.0000となっていた。

 2週連続で第1日にビッグスコアを叩き出した菅沼だが、その要因として挙げられるのが2週前のオープンウィークに静岡県のゴルフ場で行ったミニ合宿だ。「100ヤード以内の精度を上げるための練習とパッティングを重点的に行いました」。パッティングではストロークを変えたりはせず、とにかく短い距離から長い距離までボールを転がしまくったことがこの日の23パットという形となって表れた。

<Photo:Hiromu Sasaki/Getty Images>

 鬼門の第1日をクリアしたとなれば、あとはいかに残り3日間でスコアを伸ばすかだ。菅沼の場合、広場恐怖症に苦しんでいるため、飛行機での移動は難しい。沖縄県と北海道での試合は自動的に欠場となる。スケジュールでは次戦の北海道meijiカップの他、ニトリレディス、ゴルフ5レディスと北海道での試合は3戦残っている。「(欠場している間に)メルセデス・ランキングで抜かされる心配もありますし、できれば早いうちに優勝しておきたいですね」と本音をもらす。

 今大会は菅沼と仲のいい吉田優利が一昨年に優勝し、昨年は勝みなみが4日間ノーボギーで優勝している。当然、今年は自分がという気持ちは強い。「できればみなみさんと同じノーボギーでの優勝を目指したかったんですが、今日1つ叩いてしまったんですよね」。7番・パー5の第2打を左へ曲げ、OBを叩いたのが痛い。それでもボギーにまとめたところが好調さを物語る。残り3日間、暑さとの戦いにもなるが、リーダーボードの一番上を目指して突き進むだけだ。

(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)

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