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2023.8.26

目指せホステスV 佐藤心結-覚醒

<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

ニトリレディスゴルフトーナメント 小樽カントリー倶楽部(北海道)第3日

 佐藤心結は9位タイとはいうものの、首位から2打差。逆転Vを目指し、上昇機を逃さなかった。何といっても、今大会はホステスプロである。「所属になってから言葉で伝えきれないぐらい感謝の気持ちがあります。それをお伝えするには、やはり結果でご恩返しするしかありません」と、心の声を絞り出した。

 何しろ、この日を迎えるまで決して好調とはいえない。「何かを変える」。前日から必死に取り組んだ。「去年のニチレイレディス。それからプロテスト受験の頃のスイング動画を何度も、何度も繰り返して見た」という。そうして、大きくスイングプレーンを描くヒントをつかんだ。「1Wが完全には安定しなかったけど、チャンスをつくることができた」そうだ。

 第3日はサスペンデッドの影響で28ホールをプレー。気が遠くなるような長丁場だが、「私にはありがたかった。きのうは、パッティングがさっぱり。あのままだったら…」。

 スイングは動画だったが、こちらはスタート前のパッティング練習場できっかけを探した。「皆さんの練習を拝見しながら、これだ-と目が覚めることが…。タッチやストロークを意識しない。心の中で1、2と数え、そのタイミングで打つ」。まさに覚醒である。第2Rで66をマーク。しかも17、18番で連続バーディーを奪取した。難度の高いこの2ホールを攻略し、ノーボギー。


<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>

 そして続く第3Rも好調をキープした。前半、4番で4メートル、6番が5メートルをカップインさせるなど、素晴らしいパッティングを披露。ただし、後半へ入ると「ふくらはぎなどに疲れが出てきて…。朝のように動きが良くなかった」と打ち明けた。11番でボギーを叩く。

 ところが、12番で無言のエールが効いた。「似鳥会長が見にきてくださった。また、手を振っていただいて。本当にうれしかったです」。さしずめ、14番がそのお礼だったのだろう。残り92ヤードの第2打を54度で、80センチに。このバーディーは本当に見事だった。

 「最終日はスコアを伸ばさなければ優勝へ届かない。きょうは、(バーディーチャンスを)6回、外している。攻めと守りをはっきりさせるように、しっかりコントロールしないといけません」。創意工夫でベストを尽くす。プロ2年目のホステスは奮闘中である。

(青木 政司)

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