2023.9.27
山下美夢有、原点回帰で自身初の日本タイトルを狙う
<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>
JLPGAツアー2023シーズン第30戦『日本女子オープンゴルフ選手権』(賞金総額1億5000万円/優勝賞金3000万円)が9月28日、福井県あわら市・芦原ゴルフクラブ海コース(6528ヤード/パー72)で開幕する。9月27日は練習ラウンドと公式会見が行われた。
2年連続メルセデス・ランキング1位の座を狙う山下美夢有にとって、付与ポイントが大きい今大会では是が非でも上位にいきたいところだが、それ以上に公式競技を制したい気持ちが強いという。「メジャーで優勝することは私自身にとっても自信になるし、気持ちも入るので特別な大会だと思います」。昨年は公式競技であるワールドレディスサロンパス杯とJLPGAツアー選手権リコー杯を制しており、今大会に勝てば公式戦3冠目となる。
もちろん、簡単に優勝できるほど甘くはない。プロアマ合わせた120人の選手が意地とプライドを賭けてたった一つの席を狙いにいく。しかも、コースセッティングも厳しく、そう簡単にスコアを伸ばせる状況ではない。「今年のコースはアップダウンがあり、コース自体がすごく難しいですね」と、山下自身も警戒する。特に、「グリーンが小さいので、縦距離を合わせるのが難しいですね」とセカンドショットでは集中力MAXで挑む。
ただ、山下にとって追い風なのは体調が戻ってきたことだ。8月に開催されたCAT Ladiesでは熱中症のため最終日に棄権。その後、ツアーに復帰してからは2位が1回、3位が2回と結果を出しているものの、優勝まではあと一歩足りなかった。その原因は体調が完全に戻らず、スイングに対する不安を感じていたことにあった。
山下のゴルフといえば、いかに練習と同じスイングリズム、スイングをできるかがテーマだったが、いつの間にかピンに寄せたい、少しでも飛距離を伸ばしたいという感情が覆いかぶさってきたという。実際、前週のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンでは、ラウンド中にスイングプレーンのことを考えるなど、今一つ自分のスイングに自信を持てなかったのは間違いない。それが、今週になってようやく体調が本調子になり、さらには難しいコースを前にして、あらためて自分の原点に戻ることができた。その結果、ショットが本来の調子に戻りつつある。
さらに、このコースに合わせた攻略ポイントもあるという。「アップダウンがあるときは、ボールの地点まで行ったらすぐにアドレスに入らず、一度深呼吸をしようと思っています。焦らずにワンテンポ置き、気持ちを整えてからアドレスに入る感じです」。結果、山下が大切にするスイングリズムを一定にできれば、ショットの精度はさらに上がるはずだ。
今大会には過去4回出場しているが、59位タイ、33位タイ、7位タイ、3位タイと出る度に順位を上げている。となれば、ぜひとも今年は優勝と行きたいところだろう。
(JLPGAオフィシャルライター・山西 英希)
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